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9月の訪日客数は5%減も、7〜9月期の旅行消費額は過去最高

7〜9月期の訪日外国人旅行消費額は3.2%増の約2兆2000億円と第3四半期の過去最高を更新した一方、9月の訪日客数は5%減少した。11月からは販売時に消費税を課し、空港で持ち出し確認後に返金する方式に移行する。

執筆:Tokyo Brief Desk2026年10月26日3分で読める
買い物袋とスーツケース、セルフサービス端末がある空港の出発エリアのイラストと、下降する線と上昇する線が描かれたチャート。

9月の訪日外国人旅行者数は減少したものの、夏季(7〜9月期)の旅行消費額は増加した。観光庁の木村長官は10月21日の記者会見で、9月の訪日客数が前年同月比5%減の約310万人だったと発表した。7〜9月期の旅行消費額は3.2%増の約2兆2000億円となり、第3四半期として過去最高を記録した。

訪日客数:9月は減少、1〜9月累計は微減

長官によると、調査対象の23カ国・地域のうち、7カ国・地域が9月として過去最高を記録した一方、16カ国・地域で減少した。1〜9月の累計は前年同期比2.9%減の約3073万人だった。9月時点で3000万人を突破するのは2年連続となる。

全体を押し下げているのは中国だ。9月の中国からの訪日客数は44.5%減の約43万人で、1〜9月累計では約55%減少した。9月の減少率は昨年12月以降で最小だったが、長官は中秋節の休暇が昨年は10月、今年は9月だったことを挙げ、回復傾向にあるとまでは言えないとの見方を示した。また、中国の国慶節休暇の動向については、10月の実績を待つ必要があるとして言及を避けた。

全体の減少について問われた長官は、要因を一概には特定できないと述べた。主な要因として一部の国からの航空便数の減少、祝日の日程のずれ、燃油サーチャージの上昇が挙げられているとし、より長期的な傾向を注視するよう促した。また、年末の見通しを立てるのは時期尚早だとした。

旅行消費額:四半期総額、1人当たりともに増加

7〜9月期の数値は1次速報値である。訪日客1人当たりの旅行支出は前年同期比6.1%増の約23万4000円となり、こちらも第3四半期として過去最高だった。また長官は、経済波及効果が旅行消費額のおおむね2倍程度で推移しているという同庁の目安を踏まえると、同四半期の波及効果は約4兆4000億円に上るとの推計を示した。これは長官が示した倍率に基づく試算である。

店舗関連では、同庁の内訳によるとインバウンド消費額に占める買物代の割合は27.7%と前年同期の25.7%から上昇し、宿泊費(35.2%)に次ぐ2位で、飲食費(22.9%)を上回った。Tokyo Briefの過去の関連記事

11月のリファンド方式への移行

11月から、外国人旅行者への販売品には販売時に消費税が課され、空港で国外への持ち出しが確認された後に返金される。長官は、免税購入品が国外に持ち出されず国内で転売・消費されているという従来からの実態や疑念に対応する措置だと説明した。会見資料等には11月の具体的な開始日は記されていない。

店頭での手続きは変更される。同庁は買物消費に影響が出ないよう取り組んでいるとし、長官は以下の準備状況を報告した。

  • 観光庁による免税店向けの説明会実施。
  • 業界団体が予定通り進んでいるとする販売店側のシステム対応。
  • 空港のキオスク端末について、税関と空港会社の間で長官が順調と表現する設置準備が進行。
  • 出国時の混雑を抑えるための旅行者への注意喚起。

準備状況は業界団体などからの聞き取りとして長官が説明したもので、対応を終えた店舗数の具体的な数値は示されていない。