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フリービット、特許評価の誤りでCountUp取得対価4.93億円を回収へ

CountUpの株価算定の前提だった特許の帰属に誤りが判明し、フリービットは元社長から4億9299万9999円の返還と1億1760万円の解決金を受領する見込みだ。上限4億3000万円のアーンアウトも支払わない。

執筆:Tokyo Brief Desk2026年10月26日3分で読めるフリービット3843
評価額が1単位に引き下げられ、買収対価の大半が返還される帳簿を描いたイラスト。

フリービット(3843)は元社長との間で、CountUpの株式取得対価を1円と算定することで合意し、固定対価との差額を10月27日に受領する見込みだ。東証プライム上場の同社は10月26日付の適時開示(TDnet)で、この合意と追加の役員報酬自主返納を発表した。

取得価格見直しの理由

フリービットは2025年9月30日、元社長からCountUp株式を固定対価4億9300万円および2030年9月期までのCountUpの業績に応じた条件付き取得対価で取得した。株価算定は、CountUpが保有する特許2件を独自に開発・取得したことを前提とした事業計画に基づいていた。

フリービットによると、同社の特別調査委員会の調査報告書では、株式取得時点でフリービットが両特許について少なくとも特許法第35条第1項に基づく法定通常実施権を有していたと認定された。報告書は、特許がCountUpに帰属しない可能性も指摘した。これを受け同社は、株価算定の前提に誤りがあったと結論付けた。

返還金と解決金の内容

同社と元社長は、株式取得時点の対価が1円だったとすることで合意した。フリービットは固定対価との差額4億9299万9999円を10月27日に受領する予定だ。双方は、上限4億3000万円のアーンアウトについてフリービットが支払義務を負わないことでも合意した。

これとは別に、フリービットは株式取得関連費用、調査報告書で指摘を受けたCountUpの事務所家賃、特別調査委員会および外部アドバイザーの費用、弁護士費用、追加監査費用の総額を2026年9月末時点で3億7370万円と算定した。元社長は解決金として、株式取得関連費用の50%(3480万円)、事務所家賃の100%(2750万円)、それ以外の費用の20%(5530万円)にあたる計1億1760万円を支払うことで合意した。フリービットはこの支払いも10月27日に受領する予定で、保険の求償請求申請を開始するとしている。

対価の返還と解決金は別個の支払いであり、アーンアウトの免除は支払義務の回避であって現金の受領ではない。開示資料でもこれらは別項目として示され、合算されていない。フリービットは、社外取締役と社外監査役で構成する内部検討委員会、および同社や元社長と利害関係のない外部アドバイザーに諮問した上で決定した。

決算の訂正

フリービットは2026年4月期決算で返還金額と回収可能な費用を未収入金として計上し、10月27日の受領を2027年4月期第2四半期に未収入金の入金として処理する見込みだ。提出済みの2026年4月期の半期報告書、第2四半期決算短信、第3四半期決算短信の連結財務諸表のうち関連箇所を訂正する。過年度については影響が僅少であるため訂正せず、累積的影響額を当期の損益に反映する。

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役員報酬の返納

10月5日時点で取締役副社長CFOだった取締役1人は、役員報酬の50%を2カ月分追加で返納し、返納額は計5カ月分の50%となる。同社は、管理部門の牽制機能に問題があったとする調査報告書の指摘を理由に挙げた。10月6日公表の一覧では、他の取締役も3カ月分にわたり5〜10%を返納するとしている。

10月27日はフリービットが支払いを受領する予定日であり、開示資料では受領は確認されていない。