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大盛工業、25%増収も下水道工事の採算悪化 来期売上高予想は計画未達

東京都の下水道工事業者である同社の2026年7月期売上高は前期比25.3%増となったものの、建設事業の完成工事総利益は減少し、売却した子会社も赤字となった。来期の売上高予想も72億7000万円と自社計画を下回る。

執筆:Tokyo Brief Desk2026年10月27日2分で読める大盛工業1844
下水道推進工事の立坑のイラストと、高い売上高の棒グラフの横に横ばいの利益の棒グラフが並ぶチャート。

東証上場の上下水道工事業者である大盛工業(1844)が発表した2026年7月期決算は、売上高が前期比25.3%増の80億8000万円となったものの、増収効果の大半は利益段階まで及ばなかった。営業利益は同2.0%増の8億100万円にとどまり、経常利益は同0.4%減の7億5670万円となった。

利益の内訳

親会社株主に帰属する当期純利益は同30.4%増の6億7610万円となった。有価証券報告書によると、過年度に計上した関係会社株式評価損が税務上の損金として認められたことで法人税等が大幅に減少し、税金負担が軽減されたことが寄与した。

主力の建設事業で採算が悪化した。売上高は同22.4%増の58億9000万円となったが、完成工事総利益は同7.1%減の8億5480万円に落ち込んだ。同社は要因として、機械式推進工事に比べて採算が低い既設設備の更新工事の割合や、子会社での不採算工事を挙げている。建設事業の受注高は同17.2%減の49億円、受注残高は58億3000万円だった。

東京都下水道局向けの売上高がグループ全体の45.4%を占めた。

子会社の売却

大盛工業は2026年7月31日、2021年に買収し港湾・河川・橋梁工事を手掛けていた土木子会社の全株式を売却した。同社によると、激しい受注競争や不採算工事に直面し、早期の業績回復が見込めなかったという。売却に伴い2710万円の売却益を計上した。同子会社が連結除外前に計上した売上高は5億920万円、営業損失は8180万円だった。

来期の業績見通し

2027年7月期の連結業績について、大盛工業は売上高72億7000万円、営業利益7億4290万円、売上高営業利益率10.21%を見込む。売上高は中期経営計画の77億2000万円を下回る見通しで、有価証券報告書はその要因として、地下埋設物調査に時間を要することによる新規受注工事の着工の遅れと、子会社売却に伴う減収を挙げている。一方、営業利益は計画の7億2320万円を上回る。当期の売上高営業利益率は計画の9.14%に対し9.92%だった。

株主還元とガバナンス

取締役会は、1株当たり配当金を前期の11.5円から12円に引き上げ、配当総額を2億2460万円とする議案を提案している。同議案と、監査等委員である取締役を除く取締役6名(現任の5名から1名増)の選任議案は、2026年10月28日開催の定時株主総会に付議される。

同社が10月27日に提出した財務報告に係る内部統制報告書では、2026年7月31日時点の内部統制は有効と判断されている。付記事項や特記事項はない。