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ニデック、訂正報告書の10月28日提出目標を達成できず 監査完了日は未定

ニデックは10月30日に東証へ内部管理体制確認書を提出するが、会計監査人の要請で署名候補者252人の追加調査が生じたため、監査済みの訂正報告書の提出時期は未定となっている

執筆:Tokyo Brief Desk2026年10月28日3分で読めるニデック6594
検査ゲートを通過する確認タグのベルトコンベヤーと、その後ろに並ぶ未処理タグの列を描いたイラスト。

ニデック(6594)は、目標としていた10月28日までに監査済みの有価証券報告書および四半期報告書の訂正報告書を提出できず、監査完了の時期もまだ示せないとしている。同日付の適時開示で、代わりに10月30日に東京証券取引所へ内部管理体制確認書を提出すると明らかにした。

目標時期を過ぎた理由

ニデックは9月30日、連結および単体の財務諸表に対して会計監査人が意見を表明しない旨の監査報告書を付して、2026年3月期の有価証券報告書を提出していた。東証による特別注意銘柄の指定から1年となる10月28日までに、2026年3月期の有価証券報告書ならびに過年度の有価証券報告書および四半期報告書の訂正報告書を提出することを目指していた。

同社によると、9月30日時点で未了だった事項はすでに完了した。提出の妨げとなっているのは、不適切な会計処理に関与した役職員の特定・評価とそれに伴う人事措置、および会計監査人による監査手続であり、いずれも完了していない。

会計監査人からの追加要請

9月30日以降、複数の要請が寄せられた。ニデックによると、会計監査人による電子メールのスクリーニングで追加確認を要する事項が検出され、同社は手続の範囲を拡大した。

  • 10月8日、会計監査人は執行役員を含む役員8人を対象に、就任以降の電子メールを対象とするデジタルフォレンジックの実施を要請した。監査等委員会の指揮の下、不正調査および法務の外部専門家を起用して10月15日に作業を開始し、10月27日に8人全員の結果を会計監査人に報告した。
  • ニデックは20人が関与した財務報告業務を再検証し、10月27日に完了して報告した。
  • 10月19日、会計監査人は経営者確認書の署名候補者252人について、電子メール等を用いたスクリーニングを要請した。ニデックと会計監査人は協議の上、132人について電子メールとの照合およびフォローアップを実施することとした。残る120人はすでに調査対象となっており、個別に適格性評価を行う。

ニデックは、新たな問題が判明せず、会計監査人の評価でも追加手続が生じなければ、自社で実施する追加手続は2026年11月中に完了する可能性があるとした。ただし、これは監査の完了時期や2026年3月期の有価証券報告書の訂正報告書の提出時期を示すものではないと付け加えた。海外のPwCネットワークファームを含む会計監査人による評価にはさらに時間を要する見込みで、終了条件や具体的な監査完了日は確定していないという。

監査が続く会計数値

ニデックは、2026年3月期の連結財務諸表における減損損失の一部を、2025年3月期以前の計上に訂正する予定だ。また、2026年3月期における関係会社株式・出資金の評価損および引当金繰入額の計上時期と金額も訂正した。いずれも現在監査を受けており、過年度の数値については会計監査人との協議を続けているとしている。

今後の見通し

東証の有価証券上場規程第503条第2項に基づき、ニデックは指定から1年経過後速やかに内部管理体制確認書を提出しなければならない。10月30日に同確認書のうち改善施策に関する部分を公表する予定で、その後は指定解除に向けた東証の審査を受ける。同社は、追加手続が継続中であることのみをもって内部管理体制の不備を示すものではないとしている。

ニデックは会計監査人との間で、2026年3月期の訂正監査契約を10月23日に、2027年3月期の監査契約を10月24日に締結した。訂正作業と並行して2027年3月期の第1四半期および第2四半期決算の作成を進めており、開示時期は未定としている。また、元役員らに対する提訴も決定しており、詳細は10月27日付の開示およびTokyo Briefの過去記事を参照できる。