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くら寿司、増収でも利益45%減

くら寿司の9カ月間営業利益は45%減、グループ売上高は4.4%増加も、コメ価格の高止まりが日本事業を圧迫し、拡大する米国事業は関税によるコスト増を吸収、通期見通しは据え置き

2026年9月11日2分で読めるくら寿司2695
回転寿司のベルトに色とりどりの皿が並び、管理パネルの脇に米袋が置かれた様子を描いた編集イラストで、くら寿司の日本国内におけるコスト圧力と海外展開を象徴している。

くら寿司(東証:2695)の2026年7月までの9カ月間の売上高は前年同期比4.4%増の1896億8000万円だった。営業利益は45.2%減の28億5000万円、経常利益は37.7%減の34億7000万円、親会社株主に帰属する純利益は41.3%減の20億3000万円となった。同社は2025年12月10日に公表した通期業績予想を据え置き、売上高2570億円、営業利益50億円、純利益30億円とした。

くら寿司 セグメント別業績(2026年7月までの9カ月間)
数値は同社のTDnet開示資料に基づき、2026年7月31日までの9カ月間を前年同期と比較したものである。
セグメント売上高売上高前年同期比経常利益(損失)利益前年同期比
日本¥130.93bn-1.2%¥3.39bn-40.8%
北米¥37.20bn+22.2%-6億5000万円損失は前年の-6億円から拡大
アジア¥21.85bn+15.1%¥0.79bn+42.0%
グループ合計¥189.68bn+4.4%¥3.47bn-37.7%

依然としてグループ売上高の約3分の2を占める日本事業の売上高は前年同期比1.2%減の1309億3000万円、セグメント経常利益は40.8%減の33億9000万円だった。くら寿司は、コメ価格に頭打ちの兆しがあるものの高止まりが続いているとし、原価率を管理するため商品設計を品目ごとに注視しているとした。経営陣はまた、実質賃金の低下に伴う消費マインドの弱さも指摘した一方、訪日観光需要が都心店舗を押し上げたとした。

くら寿司USAは、人気エンターテインメント作品とのコラボキャンペーンにも支えられ、新規出店12店により売上高が前年同期比22.2%増の372億円となり、米国内店舗数は91店に達した。それでも同事業の経常損失は前年同期の5億9600万円から6億4500万円に拡大した。同社は現地の原材料コストを関税が押し上げたとしたが、具体的な関税額は示さず、損失全体をその一因のみに帰してはいない。

アジア事業は目立たないながらも好調だった。台湾の子会社KSAの売上高は価格帯の拡大や季節限定のコラボキャンペーンに支えられ前年同期比15.1%増の218億5000万円、経常利益は42.0%増の7億9200万円となった。グループは7月、将来の出店に向けた現地事業基盤を構築するため、Kura Sushi (Thailand) Co., Ltd.を設立したが、開業時期は明らかにしていない。

総資産は1690億4000万円に増加し、自己資本比率は店舗拡大に伴う新規リース負債の計上などを一因に、2025年10月期末の40%から2026年7月末には38.4%に低下した。配当予想は、2026年5月1日付で実施された1株を2株に分割する株式分割後も1株15円で据え置かれ、分割前ベースでは30円に相当する。開示資料には北米事業の経常損失がいつ黒字化する見込みかは記載されておらず、当面は同セグメントの拡大がその収益性を上回っている状況だ。