片山財務相は金曜日の閣議後会見で、対ドルで一時153円を割り込んだ後も乱高下が続いた今週の円相場について直接質問を受けた。従来通り、具体的な相場の動きへのコメントは控えた。ただ、根底にある政策方針については異例なほど踏み込んだ発言をし、日米が協調介入を発表する共同声明を出して以降「対応方針は全く変わっていない」とし、財務省は市場の秩序維持に向けて米財務省と連携を続けるとした。
ベッセント氏の「胴元」発言には言及避ける
その発言を引き出した質問は鋭いものだった。記者は、ベッセント米財務長官が9月8日の演説で、日本や日銀、日本の政策当局者が円相場に介入する場合にどう動くかをワシントンは詳細に把握していると述べ、市場が持たない情報を米国が握っていることを示唆したと指摘した。ベッセント氏は自らを「胴元」と称したと伝えられている。片山財務相はこの発言の意味について評価を避け、報道は見たとだけ述べた。さらに、ウォール・ストリート・ジャーナル紙がこの発言をヘッジファンド出身者らしい率直な市場観にすぎないと報じたのも見たと付け加え、それ以上は言及しなかった。
日本の成長戦略に前向きな反応
片山財務相はまた、8月31日の日米財務相会談と、その後にベッセント氏および米金融界の代表と称する幹部が出席した公式夕食会にも言及した。強い経済と財政持続可能性を両立させる日本の成長戦略、いわゆる「高市ノミクス」について議論したところ、両者から励ましと理解が得られたと述べた。
会見で解消されなかったのは、ベッセント氏の主張の中身そのものである。米財務省が実際に日本の介入時の動きを事前に把握しているかどうかについて片山財務相は言及せず、前回の協調行動以降、日本自身の姿勢は変わっていないとするにとどめた。
