セブン&アイ・ホールディングスは1日で4000億円の自社株買いを完了させると、2週間後には一転してソフトバンク、PayPay、三井住友カードの決済関連3社に約3000億円相当の自己株式を割り当てた。
小売・コンビニエンスストア大手セブン&アイ・ホールディングスの取締役会は2026年7月31日に自社株買いを承認し、上限を2億1000万株、金額にして4000億円と定めた。取得期間は2026年8月3日の1日に絞り込まれ、東京証券取引所のToSTNeT-3による立会外取引として執行された。同日、同社は1億8966万3300株を3999億9989万9700円で取得し、1回の取引でプログラムを完了させた。開示資料の進捗数値によれば、金額ベースでは4000億円の上限に対して100.00%、株数ベースでは2億1000万株の上限に対して90.32%に達したとしている。
| 項目 | 日付 | 株数 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 自社株買い(ToSTNeT-3) | 2026年8月3日 | 189,663,300 | ¥400.0bn |
| 第三者割当 | 2026年8月17日 | 144,927,534 | ¥300.0bn |
| 自己株式保有数 | 2026年8月31日 | 50,222,254 | — |
その後8月17日、同社は第三者割当により1億4492万7534株の自己株式を2999億9999万5380円で処分した。開示資料は割当先としてソフトバンク、PayPay、三井住友カードの3社を挙げている。この開示には株数、金額、処分日、割当先が記載されているが、この割当に商業上・資本上の取り決めが伴うのか、また割り当てられた株式が8月3日の自社株買いで取得した分か、それとも既存の自己株式保有分なのかについては言及がない。
8月31日時点で、同社の自己株式保有数は5022万2254株、発行済株式総数は23億2025万8349株だった。この開示資料は金融商品取引法第24条の6に基づく自社株買い状況報告書であり、2026年9月11日に関東財務局へ提出されたもので、対象期間は8月1日から8月31日までとなっている。
自社株買いと割当は、同一の月次報告書に記載されてはいるものの、一つの相殺された動きではなく、別個の2つの取引である。一方は市場に流通していた株式を買い取り自社の貸借対照表に計上するものであり、もう一方は市場外で名指しされた3社に対して自己株式の大口を直接割り当てるものだ。開示資料が語らないのは、なぜこの3社が選ばれたのか、そして彼らが保有することになった株式にどのような条件が付されているのか(あるとすれば)、という点である。
