本文へ移動

金融プロフェッショナル向けに、日本の市場・ビジネス情報を平日夕方に配信。

無料登録
Tokyo BriefTokyo Brief 日本語版日本のビジネスニュースを、夕方に総まとめ。

記事

幸楽苑、会長が共同出資する酒造会社を買収

幸楽苑の取締役会は、中期成長計画に基づく新たな「駅前」型店舗向け酒類商品戦略の一環として、自社会長が60%を出資する福島県の酒造会社の全株式を非公表の価格で買収することに合意

執筆:Tokyo Brief Desk2026年9月24日2分で読める幸楽苑7554
酒蔵内の木製発酵桶と瓶詰めラインを描いたイラストで、レストランチェーンが計画する駅前型新店舗への出荷用に瓶のケースが並べられている様子

幸楽苑(7554)の取締役会は、2026年9月24日、福島県会津若松市の酒造会社の全株式を取得し完全子会社化することを決議し、同日、株式譲渡契約を締結した。取得価格は非公表で、幸楽苑は譲渡人との間の守秘義務契約を理由としており、取得価格が純資産額の15%未満であることから、東京証券取引所の規則上、開示は義務付けられていない。

取引の売り手は独立した第三者ではない。幸楽苑の代表取締役会長自身が同酒造会社の株式の60%を保有し、同社の代表取締役社長も務めている。残りの40%は個人株主3名が保有する。幸楽苑はすでに同酒造会社から酒類を仕入れているが、両社の間にこれまで資本関係はなかった。

同社が挙げる理由は店舗網の拡大だ。幸楽苑は2026年6月末時点でフランチャイズ店を含め国内358店舗を展開しており、2029年3月期を最終年度とする中期経営計画を推進する一方、500店舗体制に対応する新工場の建設準備も進めている。出店は東北・関東地方のロードサイドやショッピングセンター内フードコートに集中してきたが、経営陣は新たに「駅前」型店舗の展開を目指しており、同酒造会社の買収は新規店舗向けの酒類商品戦略における重要な要素になるとしている。

同酒造会社は1718年創業で、2026年6月期の総資産は4億5100万円と前年の4億4900万円からわずかに増加した一方、売上高は3億5700万円から3億5100万円に減少し、経常利益は7800万円から4800万円に減少した。

株式譲渡は2026年10月30日に実行される予定で、まだ完了していない。幸楽苑は、2027年3月期の業績に与える影響は軽微になるとしている。