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ENECHANGE、ダーウィン買収後に赤字のオフライン切替部門を2億円でポートに売却

ENECHANGEは5億7560万円でダーウィンを買収し5億5970万円ののれんを計上したのに続き、家庭向け切替事業の赤字部門を12月1日に2億円でポートへ売却する。ストック収益は手元に残す。

執筆:Tokyo Brief Desk2026年11月6日2分で読めるENECHANGE4169
片側でコールセンター用ヘッドセットが手渡され、もう片側で積み重なった帳簿ブロックの横に非常用発電機の試験装置が置かれた、事業売却と買収を表すイラスト。

ENECHANGE(4169)は10月23日、子会社のENECHANGEカスタマーサービスの全株式(1000株)を1株当たり20万円、総額2億円でポートに譲渡することで合意した。同子会社はまず12月1日付の吸収分割により、ENECHANGEの家庭向け電気・ガス切替事業のうち、コールセンターや代理店網といったオフラインチャネルを中心とする事業を承継する。株式譲渡は同日、吸収分割の効力発生後に実施される予定だ。

切り離す事業と残す収益

譲渡対象となる事業は赤字となっている。2026年3月期の実績は、売上高が約20億円、本社費配賦前の事業利益が約2億円の赤字だった。一方、獲得済み契約から生じる売上高約4億円、利益約3億円のストック収益はENECHANGEに残る。

ENECHANGEは2027年3月期に約2億円の特別利益の計上を見込む。連結除外に伴い営業利益も変動するため、連結業績への影響は現在精査中としている。譲渡価額については、2026年3月期の実績や3カ年の事業計画、ポートによるデューデリジェンスの結果を反映したという。なお、ポートはすでにENECHANGE株の1.33%を保有している。

ダーウィン買収は完了、借入金には財務制限条項

ダーウィンの買収手続きは完了している。ENECHANGEは7月31日、非常用発電機の法定負荷試験点検を手がける同社の全株式を現金5億7560万円で取得した。これに伴い10年間で償却するのれん5億5970万円を計上したほか、アドバイザリー費用3620万円が発生した。ダーウィンは8月と9月の売上高に4650万円寄与している。報告書では、のれんの発生原因を主に今後の事業展開で期待される将来の超過収益力によるものとしている。

ダーウィン株式は2億9290万円の借入金の担保に供されている。この借入金の財務制限条項により、ENECHANGEは貸付人の書面による承諾がない限りダーウィン株式の保有割合を契約締結日時点の水準に維持することや、デット・サービス・カバレッジ・レシオを1.05倍以上に保つことが求められている。最初の判定時期は2026年12月末となる。

中間決算の概要

中間期の売上高は前年同期比11.7%減の26億3000万円だった。営業利益は同24.9%減の2億4280万円、最終損益は1億9010万円の黒字(前年同期は2億2940万円の赤字)となった。通期の業績予想は据え置いている。

経営陣は点検業務へのAIやデジタルツールの導入を進め、さらなるロールアップ型M&Aを推進したいとしている。もっとも、現時点では方針を掲げた段階にとどまり、実績として表れているのはダーウィンの売上高寄与であってAIによる収益押し上げ効果ではない。