阪和興業(8078)は10月2日、中山製鋼所の新株569万7000株を37億9000万円で取得した。半期報告書の後発事象に関する注記によると、この引き受けにより大阪の鉄鋼メーカーである中山製鋼所に対する持ち株比率は20.48%となり、同社は持分法適用関連会社となった。阪和興業の取締役会は8月7日、中山製鋼所の第三者割当増資の引き受けを決議していた。
提携の内容
契約が掲げるのは、鉄鋼原料分野での連携強化、鉄鋼製品分野での販売・調達協力、新電気炉プロジェクトに関する協力、その他両社が合意する事業領域の4分野だ。阪和興業の決算説明資料によると、同プロジェクトは中山製鋼所と日本製鉄が推進している。阪和興業は自社の原料調達機能や物流機能、販売ネットワークの提供機会拡大を見込む。
持分法適用となる出資は支配権の取得ではなく、中山製鋼所は阪和興業の子会社ではない。この出資に関する阪和興業の注記には、同電気炉プロジェクトの建設予算や着工時期は記載されていない。
業績の背景
阪和興業は11月6日、通期業績予想を上方修正した。経常利益は従来の570億円から650億円に、営業利益は625億円から700億円に、純利益は400億円から450億円にそれぞれ引き上げた。売上高予想は3兆円で据え置いた。上期業績が当初の想定を上回って推移したとしている。
9月までの6カ月間は、売上高が15.5%増の1兆4800億円、経常利益が49.8%増の357億4000万円となった。非鉄金属や原油の価格が高水準で推移したことが増収に寄与したとしている。一方、鉄鋼事業は出遅れ、大型工事物件の進捗鈍化もありセグメント利益は5.7%減の165億7000万円にとどまった。中山製鋼所株の取得は期末後のため、これらの数値には反映されていない。
