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KOMPEITOのIPO価格は上限で決定、自社の調達額はごくわずか

品川拠点のオフィス設置型菓子・野菜提供サービス「OFFICE DE YASAI」運営会社は、9月11日の東京上場を前に、IPO価格を想定範囲の上限である1600円に決定した。ベンチャー投資家などの既存株主は、同社自身が調達する約6360万円を大きく上回る株式を売却する。

2026年9月3日2分で読めるKOMPEITO Inc.(英語)618A
職場向け飲食サービス企業の株式公開を表現した、野菜の入った箱や菓子の箱を積んだオフィス用パントリーカートと、扇形に広げた白紙の株券の束のイラスト。

「OFFICE DE YASAI」というオフィス設置型の菓子・野菜提供サービスを展開する東京のKOMPEITOは9月3日、新規株式公開(IPO)の価格を、ブックビルディングで設定した1560円~1600円の範囲の上限である1株1600円に決定した。引受価格は1472円となり、資本会計上の払込金額1326円との差額により、主幹事のSBI証券には1株当たり128円の開示済みスプレッドが生じた。

KOMPEITOのIPO条件一覧
数値は2026年9月3日提出のKOMPEITOの訂正有価証券届出書に基づく。
項目詳細
発行価格(1株当たり)1600円、想定価格帯1560円~1600円の上限
引受価格¥1,472
法定払込金額¥1,326
新規発行株式数(公募)5万株、法定発行価額6630万円、KOMPEITOの純調達額は約6360万円
売出し(国内)SBI主導のシンジケートを通じて311万8800株を売却、49.9億円相当
売出し(海外)米国・カナダを除く欧州・アジアの投資家向けに102万500株、16.3億円相当
オーバーアロットメントによる売出しSBI証券が借入株式を原資として最大62万8200株(最大10.1億円相当)を売却。主幹事は別途、同数株式のグリーンシューオプションを保有し、2026年10月9日まで行使可能
上場日2026年9月11日、東京証券取引所
主幹事SBI証券

同社が調達する金額と、既存株主が手にする金額との差は大きい。KOMPEITOが新規発行するのはわずか5万株で、法定発行価額は6630万円、引受価格1472円で払い込まれる7360万円から発行費用約1000万円を差し引いた後の純調達額は約6360万円となる見込みだ。この資金は、提携する地方銀行と共同で行う地域向けのデジタル広告・販促広告に充てられ、OFFICE DE YASAIの菓子・野菜提供拠点を設置する事業所数を拡大する狙いがあり、全額を2027年8月期中に使用する計画だ。

同じ公開において、既存株主はこれをはるかに上回る株式を売却する。SBI証券と地方証券会社のシンジケートは、JICベンチャー・グロース・ファンドや日生キャピタルなどの株主に代わり、合計413万9300株を売り出す。このうち国内向けが311万8800株(49.9億円相当)、米国・カナダを除く欧州・アジアの投資家向けが102万500株(16.3億円相当)となる。SBI証券はさらに、貸株人から借り入れた株式を原資とする最大62万8200株(最大10.1億円相当)のオーバーアロットメントによる売出しを別途実施する。主幹事はこれとは別に、同数の株式を当該貸株人から追加取得できるグリーンシューオプションを保有し、10月9日まで行使可能だ。

KOMPEITOによると、ブックビルディングの需要は公開株式数を上回り、価格帯の上限付近に集中したという。同社はこれを1600円という価格設定の根拠として挙げた。この需要は売上高の急増の後に生じたものであり、2025年8月期の売上高は前期の31.0億円から57.4億円に伸びた。9月3日の届出は、8月12日の当初登録、8月26日の第1回訂正に続く、上場手続き上3回目の提出だった。

株式は9月11日に東京証券取引所で取引が開始される予定だ。