羽田空港の旅客ターミナルビルを運営する日本空港ビルデングは、2026年8月24日に取締役会で最初に承認した株式売出しの価格と規模を確定した。これにより、海外向け分の条件が1週間以上にわたり未定のままとなっていた状態が解消された。
9月2日に関東財務局に提出された訂正臨時報告書で、米国とカナダを除く欧州・アジアの機関投資家向けに販売する分の条件が定められた。この海外分は253万7200株で、売出価格は1株5577円、引受価格は1株5347円、総額は141.5億円となる。決済期日は2026年9月9日に固定され、当初の届出で価格決定後5営業日以内としていた期間が短縮された。
海外向け配分は、同日付で東京証券取引所に通知されたより大規模な買取引受方式の売出し1002万8400株に含まれ、こちらも同じ1株5577円で価格が決定され、総額559.3億円となる。引受会社は1株5347円で買い付け、合計536.2億円に上る。5577円という売出価格は、9月2日の終値5750円に対して3.01%のディスカウントとなる。別途、同じ価格で150万4200株を追加するオーバーアロットメント分があり、金額は83.9億円で、引受会社が9月28日まで行使できるグリーンシューオプションによって裏付けられている。
| 区分 | 株式数 | 1株当たり価格 | 総額 | 決済期日 |
|---|---|---|---|---|
| 基本売出し(買取引受) | 10,028,400 | ¥5,577 | ¥55.93bn | Sept 9, 2026 |
| 海外向け配分(基本売出し内) | 2,537,200 | ¥5,577 | ¥14.15bn | Sept 9, 2026 |
| オーバーアロットメント | 1,504,200 | ¥5,577 | ¥8.39bn | Sept 9, 2026 |
投資者には基本分とオーバーアロットメント分について、9月3日から4日までの2日間の申込期間が与えられ、両分の決済期日はいずれも海外向け配分と同じ9月9日となる。引受会社が自らの持ち高を調整するために市場で株式を買い戻すシンジケートカバー取引は、9月5日から28日まで実施される。
同じ訂正では、日本空港ビルデングが既に提出している2件の発行登録届出書についても整合性を保つための訂正が求められ、いずれも今回の訂正臨時報告書を参照書類とする旨が追記された。対象は、発行可能総額200億円で2028年3月まで有効な社債プログラムと、行使による資金を含め発行可能総額1億8629万円で2027年4月まで有効な新株予約権証券の発行登録である。いずれの訂正も両プログラムの金額や条件を変更するものではなく、単に9月2日提出分を参照する書類上の手続きを更新するにとどまる。
価格が確定したことで、残る日程はわずかとなった。全分の決済期日は9月9日で、案件全体の最終規模はグリーンシューの行使期間が終了する9月28日まで確定しない。
