東証上場のスーパーマーケット・外食チェーン運営会社JMホールディングスは、当初計画を上回る売上を上げながら利益は減少している。同社の取締役会は2026年9月3日、2025年9月に公表した業績予想を下方修正するとともに、新たに10億4000万円の店舗減損損失を計上することを決議した。
売上高は計画を上回って推移している。経営陣は2026年7月期の連結売上高を1985億円と見込み、1年前に公表した1960億円の予想から1.3%の増加となる。スーパーマーケット事業と外食事業における既存店売上の堅調に加え、新規出店4店舗の寄与が押し上げ要因となった。一方、利益は逆方向に動いている。営業利益は90億円を見込み、当初予想の109億円から17.4%の減少となる。経常利益は91億円に落ち込み、従来予想の110億円から17.3%の下方修正となる。親会社株主に帰属する当期純利益の落ち込みが最も大きく、従来予想の70億円から30.0%減の49億円となり、1株当たり当期純利益も予想の137円37銭から96円16銭に下がる。
| 項目 | 従来予想(2025年9月) | 修正後予想 | 従来予想比 | 前期実績(2025年7月期) |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥196.0bn | ¥198.5bn | +¥2.5bn (+1.3%) | ¥186.2bn |
| 営業利益 | ¥10.9bn | ¥9.0bn | -¥1.9bn (-17.4%) | ¥10.0bn |
| 経常利益 | ¥11.0bn | ¥9.1bn | -¥1.9bn (-17.3%) | ¥10.1bn |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | ¥7.0bn | ¥4.9bn | -¥2.1bn (-30.0%) | ¥6.5bn |
| 1株当たり当期純利益(円) | ¥137.37 | ¥96.16 | — | ¥126.02 |
業績悪化の要因は二つに分かれており、同社はこれらを明確に区別している。営業利益段階の下方修正は減損ではなく利益率の悪化によるもので、食品の仕入コストが上昇する中、経営陣はコストを迅速に価格転嫁するのではなく、競合他社や業界動向を見極めながら「慎重に、時間をかけて」小売価格を引き上げていると説明する。この慎重な姿勢により価格競争力は維持されるものの、その結果として2025年7月期比で売上総利益率は低下する見通しだ。
純利益の下方修正にはさらに別の要因が加わる。JMホールディングスは、連結子会社が運営する一部店舗の収益性が低下したことを受け、店舗減損に伴う特別損失10億4000万円を計上する。この損失は営業利益段階より下に計上されるため、純利益は営業利益や経常利益に比べて比率としてより大きく落ち込むことになる。
参考までに、2025年7月期の実績は売上高1862億円、営業利益100億円、経常利益101億円、純利益65億円、1株当たり当期純利益は126円02銭で、2025年11月1日を効力発生日とする1株を2株に分割する株式分割を反映して修正されている。JMホールディングスは、今回の予想が「現時点で入手可能な」情報と合理的な前提に基づくものであり、達成を保証するものではなく、実際の業績は異なる可能性があると付言している。同社は2026年9月11日に本決算(決算短信)を公表する予定だ。
