国土交通省は、欧州の航空機整備士免許保有者を対象とした実技試験免除の範囲を拡大する案について、1カ月間のパブリックコメント(意見公募)を開始した。国内の航空会社や整備事業者のために有資格整備士を確保する取り組みの一環だ。
航空局安全政策課による今回の案は、航空法における外国免許の承認規定に関連する通達「航空機整備士実技試験実施要領」を改正するものだ。現行制度では、免除の対象は欧州航空安全機関(EASA)加盟国が発行する免許の保有者に限られている。
免許の種類が受験する機体の型式と既に一致しているカテゴリーB1保有者は、全科目の試験ではなく、簡略化されたシステム・アビオニクス確認を受けることができる。今回の改正では、日本の一等または二等航空機整備士試験を受験する者に限り、さらなる緩和措置が追加される。EASA認定の整備事業者において高出力エンジン試験運転の承認を受けていることを証明できる受験者は、「動力装置運用」科目のうち、地上エンジン運転試験と、それに付随するシステム機能・作動試験の2項目を免除される。ただし、故障対応に関する部分については、依然として実機またはシミュレーターでの試験が求められる。高出力を伴わない通常の試験運転のみの承認を受けた受験者については、項目全体の免除ではなく、始動・停止手順など特定の評価項目に限定した、より限定的な緩和措置が適用される。
第二の変更点は、免許の種類が受験する機体の型式と一致しない場合であっても、受験者が二等航空整備士、または一等・二等航空運航整備士の資格を受験するもので、機体の種類・カテゴリーが一致していれば、簡略化された確認の適用範囲を広げるというものだ。ただし、日本の資格自体に型式限定が付されている機体については適用されず、こうした試験では引き続き全科目の標準試験が求められる。
同省は、2026年10月頃に改正後の要領を発出する予定だ。パブリックコメントは2026年10月3日まで受け付けており、e-Govポータル、電子メール、または東京都千代田区の安全政策課乗員政策室宛の郵送により提出できる。
