2026年9月1日に公表されたAIストーム(証券コード3719)の特別調査委員会報告書により、フィンテック グローバル(東証:8789)が運営するファンド内で基本的な所有権の問題が判明した。ファンドが購入代金を支払った中古トラックの一部について、法的にファンド名義への変更が行われていなかったというものだ。フィンテック グローバルは9月3日、関東財務局に提出した臨時報告書でこの事実を開示した。
このファンドの仕組みが問題の背景を説明している。匿名組合の投資家が資金を提供し、ファンドが運営会社から中古車両を購入し、その後同じ車両を当該運営会社にリースバックする。AIストームは、フィンテック グローバルの中古車両ファンドシリーズで使われる複数の運営会社のうちの一社である。売買契約上、車両の登録名義変更(道路運送車両法に基づく)および名義変更完了後の車検証写しの引き渡しは、ファンドではなく運営会社の責任とされている。フィンテック グローバルによれば、AIストームが取り扱った中古トラック取引の一部について、この手続きが完了していなかったという。
フィンテック グローバルの対応は3点ある。同社はAIストームに対し直ちに名義変更を行うよう求めており、関連契約に基づき「厳正に」責任を追及するとしつつ、AIストームの対応次第で更なる対応を検討するとしている。AIストームを運営会社とする新規ファンドの組成・募集は停止した。さらに審査部門は、全ファンドが保有する車両と、各ファンド組成時に行った確認内容の見直しを開始し、同様の問題が他にも存在しないか調査している。
フィンテック グローバルがまだ行っていないのは、損害額の算定である。同社は業績および連結業績への影響について現在精査中であり未確定としており、その数値が判明した時点で訂正報告書を提出するとしている。
