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神戸製鋼所、大阪チタニウム株の一部を株式売出しのため野村證券に貸株

神戸製鋼所が1999年から保有する政策保有株式に初めて外部の請求権が付く。105万株が野村證券への貸株としてオーバーアロットメントオプションに充当され、残りは12月8日まで売却制限下に置かれる

束ねられた株券と持株比率のわずかな縮小を示す帳簿の隣に置かれ、株式売却に伴い企業保有株式の一部が放出される様子を表すチタンインゴット。

神戸製鋼所は2026年9月2日、近畿財務局に変更報告書を提出し、1999年から保有してきた株式について新たな権利関係を開示した。この提出は前日の9月1日、神戸製鋼所が野村證券との間で大阪チタニウムテクノロジーズ(東証:5726)株式105万株を対象とする貸株契約を締結したことを受けたものである。大阪チタニウムテクノロジーズは、神戸製鋼所が長年株主を務めてきた特殊金属メーカーである。

同株式は2026年9月10日から9月30日まで野村證券に貸し出され、大阪チタニウムテクノロジーズ株式の売出しに伴うオーバーアロットメントオプションに充当される。神戸製鋼所の実質保有株数は300万株のまま変わらないが、報告対象となる持株比率は前回の変更報告書における8.28%から8.15%へとわずかに低下した。これは大阪チタニウムテクノロジーズの発行済株式総数3680万株を基準とするものである。届出書には現在の発行済株式総数が記載されているが、前回報告からこの分母が変動した理由については説明されていない。

この貸株契約に加え、神戸製鋼所は野村證券に対し、同行の事前の書面による同意なしには残りの大阪チタニウムテクノロジーズ株式を売却その他処分しない旨の書面を差し入れた。このロックアップ(売却制限)は2026年9月1日から12月8日まで続き、オーバーアロットメントの仕組みに伴う標準的な条件であり、年内に神戸製鋼所の株式がどの程度市場に出回り得るかについて野村證券が実質的な支配力を持つことになる。

この株式保有は、大阪チタニウムテクノロジーズが上場企業として歩んできた歴史の大半よりも前にさかのぼる。神戸製鋼所はこれを政策保有株式と説明しており、チタン原料の安定確保と自社のチタン事業を支えるため1999年3月に取得したという。届出書の資金内訳によれば、取得資金は借入金を用いず、全額自己資金の9億8410万円で賄われた。

神戸製鋼所による大阪チタニウム届出の概要
出典:神戸製鋼所 変更報告書(第15号)、近畿財務局提出、2026年9月2日
項目内容
保有株式数3,000,000 shares
現在の報告持株比率8.15% of 36,800,000 shares outstanding
前回報告持株比率8.28%
野村證券への貸株数1,050,000 shares
貸株期間September 10 to September 30, 2026
売却制限(野村證券の同意が必要)September 1 to December 8, 2026
取得時資金\u00a5984.1mn, own funds, no borrowing

届出書からは、オーバーアロットメントの必要性を生んだ売出しの規模や価格、売出人が誰であるか、また神戸製鋼所自身が単なる貸株人ではなく売出株主なのかどうかは分からない。開示内容には、この保有株式が縮小されつつあるとの記載はない。しかし、3カ月間の売却制限と貸株契約は、数十年来の持ち合い株式を抱える日本の製造業各社において、取締役会が本業の調達需要にもはや合致しない戦略保有株式の正当性を問われるようになった際に、より長期的な売却へと先立って踏まれる手続き上の第一歩となり得るものである。