パナソニック ホールディングスは、三井住友信託銀行と共同運営してきた金融合弁事業から完全に撤退する。その撤退費用は、合弁会社自身が負担する。三井住友トラスト・パナソニックファイナンスは9月1日、前日の取締役会で自己株式1,786,830株を芙蓉総合リースに総額201.7億円で売却することを決議したと開示した。調達資金の全額は、パナソニック ホールディングスが保有する同社株式全てを買い戻す原資に充てられ、取引は10月1日を予定している。
この第三者割当は単独で行われるものではない。処分の効力発生と同日、三井住友信託銀行は同社株式4,721,288株を譲渡する。内訳は芙蓉総合リースに2,946,346株、横浜フィナンシャルグループに1,774,942株である。両施策により、株主構成は単独の支配株主から三者体制へと転換する。
| 株主 | 割当前株式数 | 割当前議決権比率 | 割当後株式数 | 割当後議決権比率 |
|---|---|---|---|---|
| 三井住友信託銀行 | 10,046,111 | 84.90% | 5,324,823 | 45.00% |
| パナソニック ホールディングス | 1,786,830 | 15.10% | - | - |
| 芙蓉総合リース | - | - | 4,733,176 | 40.00% |
| 横浜フィナンシャルグループ | - | - | 1,774,942 | 15.00% |
三井住友信託銀行は45%の議決権を保有し実質的な支配権を維持するが、従来のほぼ独占的な保有比率(84.90%)からは後退する。企業向けリース・金融事業を手掛け、2026年3月時点で資本金105.3億円の芙蓉総合リースは、40%を保有する有力な共同株主となる。横浜フィナンシャルグループは残る15%を取得する。従来15.10%で第2位株主だったパナソニック ホールディングスは、自社株買いが完了すると同社から完全に退出する。
新体制には条件が付随する。2026年7月30日付の株主間契約により、芙蓉総合リースは契約が有効な間、40%の持株比率を維持しなければならない。また3株主は、他の2社から書面による全会一致の同意を得ない限り、保有株式の売却、担保設定その他の処分を行うことができない。同意を得た場合でも、残る株主は先買権および共同売却権を有するが、これらは今回の割当および株式譲渡の完了から5年が経過するまで行使できない。同社株式はいずれも譲渡制限株式であり、名義変更には取締役会の承認が必要となる。
これらはいずれもまだ確定していない。今回の処分は、2026年9月15日開催予定の臨時株主総会で自己株式売却が承認されることを条件としており、当該議案が可決された場合に限り、10月1日の払込みおよび株式譲渡が実行される。今回の再編は、3株主が2026年3月30日に締結した、リース・金融事業を今後共同で運営するための基本契約を実行するものである。変更後、同社の資本金は255.8億円、発行済株式総数は11,832,941株となる。
これとは別に、同社は同日付で総額1800億円の社債発行登録の訂正届出書を提出し、6月に登録した発行登録書に臨時報告書を参考書類として添付した。これは今回の開示に伴う事務手続きであり、新たな資金調達の意思決定ではなく、株主構成に関しては報告書の提出日を確認する以上の情報を追加するものではない。
