ケイマン諸島を拠点とするファンド、オアシス・マネジメント・カンパニー・リミテッドは9月1日、関東財務局に対し、東証上場の医療・介護人材サービスグループでティッカー2175のSMS CO.,LTDに対する保有比率が、前回の大量保有報告書における21.34%から22.38%に上昇したと報告した。保有株式数は発行済株式総数8756万1600株のうち1959万5500株となり、8月25日付で新たな開示義務が生じる1ポイントの基準を超えた。提出書類によると、オアシスは買い付けを全額ファンド資金で賄い、借入なしで336.6億円を投じた。
今回の提出書類で注目すべきは保有比率の大きさそのものよりも、オアシスがすでに何を実行しているかという点だ。同ファンドは、事業ポートフォリオ戦略、AI・データの活用、価格戦略、取締役会構成についてSMS経営陣との対話を開始したとし、さらに重要資産の処分・取得、代表取締役の選任・解任、特定役員の選任、取締役会構成の重要な変更、事業の一部譲渡・撤退、証券取引所への上場廃止、そして議決権の過半数を移転させる第三者による買収に関して、すでに同社に提案を行ったと述べている。オアシスは、取締役会の実効性向上、ガバナンスの維持・改善、企業価値の向上、顧客・取引先・従業員・貸し手・株主の保護、そしてSMSの全株主に対する株主還元の拡大を目標として掲げている。提出書類はまた、オアシスが今後12カ月間に同じ項目について追加の提案を行う計画であるとしており、今回の提案が必ずしも最後とは限らないことを示している。
これらはいずれも、SMSが何らかの合意をしたことを意味するものではない。今回の提出書類はオアシスが表明した意図と提案権を開示するものであり、取締役会の決定を記録したものではなく、同社は本書類において対応方針を示していない。
オアシスはさらなる買い増しの余地も開示した。報告基準日時点で、市場取引および相対取引を通じて保有比率を5ポイント超引き上げる計画だが、これはSMS株価がオアシスが割安と判断する水準で推移することを条件とし、その他の詳細不明の条件にも左右されるとしている。価格、数量、実施時期は検討中であり、買い増しの実行には当局への届出または承認が必要となる場合があるという。オアシスは8月25日の報告義務発生日から3カ月以内の実行を見込むが、同条件次第でその期間を超える可能性もあるとしている。
提出書類に添付された60日間の取引記録によると、オアシスは6月30日から8月25日までほぼ毎日、公開市場でSMS株を買い付けており、1回あたりの取引数量は約5万9000株から13万株の範囲で推移した。これは一度の大口購入ではなく、着実な積み増しパターンを示している。提出書類はオアシス単独で提出されており、共同保有者の記載はない。
