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シード筆頭株主、ラックスシェアのTOBに応募せず過半数維持へ

家電量販店ビックカメラの会長も務める新井隆司氏、シードに対するラックスシェア・プレシジョンのTOBに保有する48.80%の株式を応募せず、同社非公開化後は議決権51%を保有しラックスシェアは49%にとどまる取り決めで合意

2026年9月2日2分で読めるシード7743
台帳の脇に高さの異なる株券の束が二つ置かれ、大株主による51対49の議決権分配合意を象徴するイラスト。

個人投資家であり、家電量販店ビックカメラの会長も務める新井隆司氏は、ラックスシェア・プレシジョン・ケイマン・リミテッドによるシードへの公開買付け(TOB)に自身の保有株式を応募しない意向を当局に開示し、同社の非公開化後も過半数の議決権を維持する取り決めを結んだ。

2026年9月2日付で関東財務局に提出された変更報告書によると、新井氏は8月26日、シード(東証:7743)に対し2026年8月27日から10月13日までTOBを実施するラックスシェア・プレシジョン・ケイマン・リミテッドとの間で、不応募契約および株主間契約を締結したことを開示した。新井氏はシード株式1476万8400株、議決権割合48.80%を保有しており、前回報告から変更はない。

新井氏はTOBに応募する代わりに、TOB成立後にラックスシェアが実施を予定する株式併合を含む非公開化手続きへの賛同・協力に合意した。両者はまた、取引後の議決権比率について、新井氏が51%、ラックスシェアが49%を維持するという特定の配分を維持することで合意しており、その目標達成に必要な場合はラックスシェアから新井氏への株式譲渡も取り決められている。買収者が少数株主にとどまり、既存の大株主が経営の主導権を握り続けるという点で、非公開化案件としては異例の構造だ。

新井氏が保有するシード株式は、4行の管理信託に組み入れられている。みずほ信託銀行が431万9070株、野村信託銀行が360万4920株、SMBC信託銀行が544万7910株、三井住友信託銀行が139万6500株をそれぞれ保有している。

新井氏のシード株式を保有する信託銀行
2026年9月2日付変更報告書に基づく、管理信託契約を通じた保有株式。
信託銀行保有株式数
みずほ信託銀行4,319,070
野村信託銀行3,604,920
SMBC信託銀行5,447,910
三井住友信託銀行1,396,500

開示資料によると、非公開化の手続き上必要となれば、これらの信託契約は解約され、新井氏が株式を直接保有できるようにするとしている。

資金面については、開示資料によると新井氏の保有株式は自己資金7億2880万円で取得され、借入はなく、その大半にあたる984万5400株は市場での取得ではなく2018年7月の株式分割によるものだという。

開示資料にはシードの事業内容についての説明はなく、10月13日以降に株式併合を含む非公開化の手続きが進んだ場合、TOBに応じなかった株主がどうなるかについても明記されていない。