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ゼンショー創業家、三井住友銀行にさらに300万株を担保差し入れ

ゼンショー創業家の資産管理会社ジャパンクリエイトは8月、保有株のうち300万株を新たに銀行担保として差し入れた。既にこの保有株には約689億円の借入が付いている。

2026年9月2日3分で読めるゼンショーホールディングス7550
積み重なった株券が銀行の金庫室の扉に鎖でつながれているイラストで、一族の資産管理会社の株式が複数の銀行に担保として差し入れられている様子を表している。

不動産賃貸業と保険代理店業を営み、ゼンショーホールディングス創業家の持ち株の大半を保有するジャパンクリエイト株式会社は、2026年8月27日付の新たな担保契約に基づき、ゼンショー株式300万株を三井住友銀行に担保として差し入れた。大量保有報告制度に基づく変更報告書No.51として開示されたこの内容は、9月2日に関東財務局へ提出され、変更理由を「担保契約等重要な契約の締結」としている。同じ報告書によれば、2014年の契約に基づき三井住友銀行に差し入れていた既存の担保(100万株分)は、2026年6月30日に解除されたという。

これによって創業家の保有比率に変化はない。ジャパンクリエイトと個人3名の届出者は合計で6179万9508株、ゼンショーの発行済み株式1億7073万3525株に対する36.20%を保有しており、前回報告から変わっていない。ジャパンクリエイト単独では6029万9508株(35.32%)を保有し、個人3名はそれぞれ50万株(0.29%)を保有する。ゼンショー創業者の小川賢太郎氏は故人であり、その遺産が2件目の届出者となっており、息子の小川洋平氏が代理人を務めている。小川洋平氏はジャパンクリエイトの代表取締役でもあり、自身も個人の届出者であるとともにゼンショーホールディングスの役員でもある。もう一人の息子である小川一政氏も同じくゼンショーの役員であり、3件目の個人届出者となっている。

借入で支えた支配株

同報告書からは、ジャパンクリエイトの保有株のうちどれだけが借入金に依存しているかが読み取れる。同社は自己資金13.5億円と銀行借入689億円で株式取得資金を賄い、取得資金総額は702億円に上る。最大の貸し手は三菱UFJ銀行横浜西口支店で、502億円を融資している。その他の貸し手には三井住友銀行(57.3億円)、UBS銀行東京支店(37.6億円)、SMBC信託銀行(6.98億円)、みずほ銀行(5億円)、りそな銀行(3.88億円)、三井住友信託銀行(2000万円)が含まれる。同社にはさらに一族3人からも融資があり、小川賢太郎氏個人が63億円、小川一政氏が6.13億円、小川洋平氏が6.42億円をそれぞれ提供した。

複数行に分散する担保

8月27日の追加分に加え、ジャパンクリエイトが保有するゼンショー株式は、2014年に遡る複数の契約に基づき、全部または一部が各貸し手に担保として差し入れられている。

創業家の資産管理会社が担保提供したゼンショー株式
2026年9月2日に関東財務局へ提出された変更報告書No.51で開示された担保契約。
貸し手担保株式数契約日状況
三井住友銀行3,000,000Aug 27, 2026New
三井住友信託銀行2,000,000Mar 10, 2026Active
三井住友信託銀行9,000,000Aug 5, 2025Active
横浜銀行800,000Oct 1, 2024Active
横浜銀行750,000Sep 20, 2023Active
みずほ銀行1,000,000Aug 23, 2019Active
三菱UFJ銀行2,038,428Feb 21, 2019Active
三菱UFJ銀行5,500,000Feb 21, 2019Active
三菱UFJ銀行1,061,572Dec 11, 2018Active
三菱UFJ銀行2,100,000Jul 4, 2018Active
三井住友銀行1,000,000Mar 14, 2014Released Jun 30, 2026

これとは別に、同報告書は2001年締結の貸株契約に基づき、最大100万株が日本証券金融に貸し出されていることも開示している。

保有目的は表明、重要提案なし

届出者らは保有目的について、ゼンショーの安定株主として長期保有することと説明しており、ジャパンクリエイト、小川一政氏、小川洋平氏は議決権を共同で行使する契約を結んでいる。同報告書には、株主提案や経営陣への要求を対象とする「重要提案行為等」の記載はない。

同報告書は、各担保に付随する返済期限、金利、財務制限条項などの詳細を開示していないため、貸し手が担保権を行使する条件については触れていない。