東海旅客鉄道(9022)は中間配当を4月予想の1株16円から17円に引き上げ、期末配当予想も17円に増額した。年間配当は前期の32円から34円となる。中間配当の総額は161億6000万円で、基準日は9月30日、効力発生日は12月1日。
会社側が挙げる理由
配当修正の開示では、東海道新幹線の利用が堅調に推移したことを理由に挙げている。ただ、中間決算の内容は強弱が入り交じる。輸送人キロは東海道新幹線が前年同期並みの302億3800万人キロ、在来線が0.9%増の45億1800万人キロで、合計は0.1%増の347億5500万人キロとなった。単体の運輸収入は1.2%増の7945億円で、同社はビジネスや観光、訪日外国人の需要が堅調で、大阪・関西万博が開催された前年度を上回ったとしている。
一方、利益は減益となった。営業利益は1.5%減の4472億円、親会社株主に帰属する中間純利益は3.2%減の2884億円だった。通期の営業利益予想は7020億円から7570億円へ上方修正したが、前期実績をなお8.8%下回る。
リニア建設の資金手当て
同社は安定配当を基本方針としつつ、中央新幹線などの事業を推進するための内部留保を確保するとしている。中央新幹線建設の長期借入金残高は9月末時点で3兆円と、3月末から変わっていない。
自社株買いも
取締役会はまた、自己株式を除く発行済株式総数の0.38%に相当する360万株、取得総額100億円を上限とする自社株買いを決議した。11月2日から30日にかけて東京証券取引所で市場買付けを実施し、取得した全株式を12月15日に消却する予定だ。株数と金額はいずれも上限。通期の1株当たり当期純利益予想には、この自社株買いの影響を織り込んでいない。
