国際協力銀行(JBIC)は9月14日、静岡県のいなば食品のタイ子会社であるThai Inaba Foods Company Limited(TIF)との間で、タイでの新工場建設資金の一部を支援する融資契約を締結した。
JBIC自身の融資額は1,672,100千タイバーツを上限とする。この融資は民間金融機関との協調融資であり、シンジケート全体の総額は2,390,000千タイバーツに達する。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| JBIC融資額(上限) | 1,672,100千タイバーツ |
| シンジケート総額(民間銀行含む) | 2,390,000千タイバーツ |
| 資金使途 | タイでのペットフード製造・販売のための工場建設 |
| 同社への過去のJBIC融資 | 2026年5月13日発表(金額非開示) |
今回の融資は円ではなくタイバーツで行われる。JBICはこれを自らの使命の核心と位置付けており、タイなどの成長市場で日本の中小企業が事業を拡大できるよう、現地通貨での資金需要に応えるものだと説明している。融資資金は、TIFのペットフード製造・販売事業拡大に向けた工場建設に特に充てられる。
今回はJBICが同社に対して行う最初の融資ではない。JBICは2026年5月13日にも同社への融資を発表しており、9月の発表ではその際の金額や条件は明らかにされていない。
缶詰やレトルト食品、ペットフードを手掛けるいなば食品は、世界的にペット飼育数が増加する中、生産・輸出拠点としてTIFを2011年に設立した。TIFは現在80カ国以上に輸出しており、いなば食品は世界的な需要拡大を受け、同子会社を通じたペットフード製造・販売の一層の拡大を計画しているとしている。
JBICにとって、この取引は同行の既存戦略――民間銀行と組んで現地通貨融資を行い、日本の製造業者が為替リスクをバランスシートに追加せずに急成長市場で生産能力を拡大できるようにする――を示す、小規模ながら繰り返し見られる事例である。
