ホテル、オフィス、レストラン、医療施設向けの家具・内装を手掛けるオリバーは2026年9月16日、東京証券取引所スタンダード市場に上場した。同日付で関東財務局に提出された臨時報告書には、大株主上位の顔ぶれが全面的に入れ替わったことが記録された。
2021年8月にオリバーを非公開化したプライベートエクイティ運用会社インテグラル系の3ファンドは、上場前は同社の議決権の合計85.22%を握っていた。IPOの売出しを経て、各ファンドの持分比率はいずれも0.00%に低下した。インテグラル4号投資事業有限責任組合は46.88%(46万8756議決権)から10株に、イニシアティブ・デルタIV L.P.は20.44%から50株に、イノベーション・アルファIV L.P.は17.90%から10株になった。
| ファンド | 変更前の持分比率(2026年8月13日) | 変更後の持分比率(2026年9月16日) | 野村証券への貸株数 |
|---|---|---|---|
| インテグラル4号投資事業有限責任組合 | 46.88% | 0.00%* | 611万4200株 |
| イニシアティブ・デルタIV L.P. | 20.44% | 0.00%* | 266万6500株 |
| イノベーション・アルファIV L.P. | 17.90% | 0.00%* | 233万4300株 |
ただし、このゼロという数値には注記が付く。各ファンドはIPOのオーバーアロットメント(グリーンシューオプション)に対応するため、2026年10月16日まで有効な貸株契約に基づき野村証券に株式を貸し出した。貸株数はインテグラル4号ファンドが611万4200株、イニシアティブ・デルタが266万6500株、イノベーション・アルファが233万4300株となっている。この貸株が精算されるまでは、各ファンドの株式売却は完全には確定していない。IFRSに基づき同持分を四半期ごとに公正価値評価しているインテグラルは、今回の売却が2026年12月期の自社連結業績に与える影響は軽微だとしている。
オリバーは同日、上場企業として初の業績予想を公表した。2026年12月期の売上高は380億円(前期比8.5%増)、営業利益は38.4億円(同8.5%増)、純利益は26.2億円(同4.3%増)を見込む。1株当たり配当は18.33円を予定し、配当性向は今期70%を目標としたうえで、翌期以降は50%以上に引き下げる方針。上半期の売上高は9.1%増の186.5億円となり、オフィス・教育・公共向け案件が34.1%増の73.4億円と伸びをけん引した一方、商業施設、宿泊施設、医療施設向けはいずれも減少した。オリバーは、株主構成の変化が経営体制に影響を及ぼすことはないとしている。
