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クリングルファーマ、丸石製薬とのライセンス契約締結で損失予想を縮小

クリングルファーマは声帯瘢痕治療の実験的治療薬について丸石製薬との間で日本における独占ライセンス契約を締結し、今期に一時金1億円を売上高として計上する見通しとなったことを受け、2026年9月期の売上高予想を引き上げるとともに損失予想を縮小した。改善した損失予想の約半分は、来期に先送りされた開発費用1億800万円によるものだ

2026年9月16日2分で読めるクリングルファーマ4884
小さなバイオ企業の研究室からより大きな医薬品流通用の木箱へガラス製バイアルが手渡される様子と、ライセンス収入を表す薄い財務台帳の線を描いたイラスト

遺伝子組換えヒトHGFタンパク質を用いた医薬品を開発する大阪のバイオ企業、クリングルファーマは、2026年9月期の営業損失予想を縮小した。同社取締役会は売上高予想を33.1%引き上げ、3億3200万円から4億4200万円とし、営業損失予想は10億1800万円から8億円に縮小した。経常損失予想は10億1800万円から7億9600万円に改善し、純損失予想は10億2000万円から7億9900万円に縮小、1株当たり損失は139円85銭から103円52銭に縮小した。

クリングルファーマの業績予想修正(2026年9月期)
2026年9月16日付の修正通知に基づく単独決算数値、前年実績は参考値
項目従来予想修正後予想
売上高¥332mn¥442mn
営業損失10億2000万円の損失8億円の損失
経常損失10億2000万円の損失7億9600万円の損失
純損失10億2000万円の損失7億9900万円の損失
1株当たり損失¥139.85¥103.52

売上高の増加分はそのほとんどが単一の契約一時金によるものだ。同日、クリングルファーマは丸石製薬との間で、遺伝子組換えヒトHGFタンパク質を基盤とする声帯瘢痕治療の実験的治療薬KP-100LIについて、日本国内での独占的な販売・プロモーション権を付与する正式契約を締結した。丸石製薬が独占販売元となる一方、クリングルファーマは開発、製造販売承認、供給を担う。契約一時金1億円は2026年9月期の売上高として計上される見込みで、マイルストーン支払いおよびロイヤリティ料率は契約上非公開とされている。

営業損失予想の改善幅は合計2億1800万円で、このうちライセンス収入で説明できるのは一部にすぎない。同薬の商用製剤開発費用の約1億800万円は消失したのではなく、単に来期に先送りされただけであり、この時期のずれが損失縮小に寄与した割合は、売上高予想の1億1000万円の上方修正そのものとほぼ同程度である。

KP-100LIは販売承認を取得していない。現在、プラセボ対照の第3相試験の段階にあり、患者登録は2026年1月に完了、クリングルファーマはトップライン結果が判明するのは2027年になると見込んでいる。今回の丸石製薬との契約は、両社が2020年に脊髄損傷治療薬について同様のライセンス契約を締結し、丸石製薬がクリングルファーマ株式の1.16%を取得して現在も保有している関係を延長するものだ。両社は、丸石製薬がクリングルファーマへの追加出資を行うかどうかについて、引き続き協議中としている。