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政策ウォッチ

金融庁、公募投信に流動性チェック項目を追加

金融庁は、投資信託の運用会社が保有資産の流動性に見合った解約条件を設定しているか、可変型の信託財産留保額を導入しているかなど、流動性に対応する合理的な措置を講じているかを確認する新たな監督項目を最終決定した。施行は2027年10月で、この改定が一般の個人投資家に課される高い手数料の抑制には何ら寄与しないとの意見が寄せられていた。

2026年9月16日2分で読める
投資信託の受益権のプールからの解約の流れを制御する弁とゲージのイラスト

金融庁は、投資信託の運用会社に対する監督チェックリストに新たな項目を追加することを最終決定した。運用会社が解約条件などの手法を、実際に運用資産をどの程度容易に売却できるかに見合った形で設定しているかを確認する内容だ。今回の追加項目は、運用会社向けガイドラインの業務執行に関する章の第12項目にあたり、監督当局に対し、資産の流動性に応じた解約条件の設定や、可変型の信託財産留保額の導入などを挙げつつ、流動性に関する「合理的な措置」を確認するよう求めている。金融庁は、この改定を2025年5月に公表された集団投資スキームの流動性リスク管理に関するIOSCOの勧告に基づくものとしている。

2026年5月8日から6月8日まで実施された金融庁のパブリックコメントでは、ある意見提出者が、素案では新項目が私募投資信託ではなく公募投資信託を対象とすることが明示されていないと指摘した。金融庁はこれを認め、対象範囲を明確にする方向で文言を修正するとした。

別の意見提出者はさらに踏み込み、今回の改定は大手金融機関のコンプライアンス手続きを厳格化するにとどまり、高い手数料や、個人投資家のリターンが商品提供者に吸収される構造には対応していないと主張した。金融庁は回答書で「貴重な意見」への謝意を示したものの、さらなる修正を約束するものではなかった。

新たな項目は明確な基準ではなく、評価的な位置付けにとどまる。ガイドラインは、この一項目のみを欠くことをもって直ちに運用会社の実務を不適切とするものではなく、監督当局は当該会社の業務全体の範囲や規模を踏まえて判断するとしている。改定後のガイドラインは2027年10月1日に施行される。