塩野義製薬と東京拠点の関連会社である鳥居薬品は、12歳未満の小児を対象としたアトピー性皮膚炎治療薬「Vtama Cream 0.5%」(タピナロフ)について、日本での販売承認を取得した。今回の承認により、両社が2024年の承認のもと、12歳以上の小児および成人のアトピー性皮膚炎、成人の乾癬を対象にすでに共同販促している、より高濃度の1%製剤の薬剤に、新たに0.5%製剤の適応が加わることになる。
タピナロフは、芳香族炭化水素受容体を標的とする非ステロイド性の低分子モジュレーターである。両社によると、この作用機序は炎症性サイトカインの産生を抑制する一方で、皮膚バリア修復や抗酸化作用に関連する遺伝子の発現を誘導するという。
承認の根拠となったのは、2歳以上12歳未満の患者を対象とした日本国内の第3相試験である。塩野義製薬によると、1日1回8週間の投与により、主要評価項目において基剤クリームを上回る結果が示され、最長60週間にわたり収集された長期安全性データでも良好な忍容性が確認されたという。
タピナロフの権利は、2020年に日本たばこ産業(同社の医薬品事業は後に塩野義製薬が承継した)とデルマバント・サイエンシズ(現在はオルガノンの傘下)との間で締結されたライセンス契約に遡る。塩野義製薬は日本国内における製造販売承認を保有し、鳥居薬品は両社間の共同販促契約に基づき同製品を販売している。
塩野義製薬は、新たな小児適応が2027年3月期の連結業績に与える影響は軽微にとどまるとし、これを短期的な業績牽引要因ではなく事業基盤の強化策と位置付けている。同発表には、新たに承認された年齢層に関する価格、償還条件、発売時期は含まれていない。
