かんぽ生命保険(7181)は10月28日付の有価証券含み損に関する開示で、第2四半期末(2026年9月30日)時点で保有債券のうち一定の区分における含み損が5兆450億円に達したと発表した。通期の業績予想と配当予想は据え置く。
集計対象の範囲
5兆450億円はポートフォリオ全体の数値ではない。今回の開示は、満期保有目的の債券および責任準備金対応債券のうち、国内の金融商品取引所に上場しているものに対象を限定している。対象有価証券の帳簿価額は26兆5200億円、時価は21兆4800億円。
同社は2つの比較数値も示した。この含み損は、2026年3月期の連結経常利益2719億円の1855.3%、同期の親会社株主に帰属する当期純利益1688億円の2989.0%に相当する。
総額と差引額の違い
冒頭の数値は含み損の総額だ。同開示によると、9月末時点で同じ区分に209億円の含み益があり、差し引きの含み損は約5兆250億円となる。開示資料では差引含み損が5兆245億8800万円と記載されており、両指標の差は相殺される含み益の分だ。同社を他社と比較する際は、それぞれがどちらの指標を用いているか確認する必要がある。
業績予想は据え置き
かんぽ生命は、通期(2026年4月1日〜2027年3月31日)の連結業績予想について、現時点では2026年5月15日に公表した予想から変更はないとしている。今後開示すべき事項が生じた場合は速やかに開示すると付け加えた。
今回の開示は帳簿価額と時価の評価差額を報告したもので、損失が確定したとは述べておらず、ソルベンシーや自己資本についても言及していない。
