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不二家、営業益予想を半減 第3四半期の不振響く

不二家は第3四半期に雨天や熊本の震災、消費者の節約志向、包材・エネルギー価格の上昇が響き、12月期の営業利益予想を2月時点の半分となる16億円に引き下げ

執筆:Tokyo Brief Desk2026年10月26日3分で読める不二家2211
雨筋のついた窓のそばに中身の減ったクッキーの大袋が並ぶ菓子棚を描いたイラスト。棚板が階段状に下がり、減益を示唆している。

菓子メーカーの不二家(2211)は、2026年12月期の営業利益予想を従来の32億円から半減の16億円に下方修正した。10月26日に第3四半期決算とあわせて公表したもので、2月10日に発表した予想を見直した。

売上高予想の下げ幅は利益ほど大きくなく、従来の1250億円から1.6%減の1230億円とした。経常利益予想は36億5000万円から22億円に、親会社株主に帰属する当期純利益予想は21億円から8億5000万円に引き下げた。1株当たり当期純利益予想は従来の81円47銭に対し32円98銭を見込む。

不二家の通期業績予想の修正
2026年12月期通期連結業績予想。前回予想は2026年2月10日公表、修正予想は2026年10月26日公表。
項目前回予想修正予想増減率
売上高1250億円1230億円-1.6%
営業利益32億円16億円-50.0%
経常利益36億5000万円22億円-39.7%
親会社株主に帰属する当期純利益21億円8億5000万円-59.5%

これらは不二家が2月に公表した予想からの引き下げ幅だ。決算短信によると、前期実績との比較では、修正後の予想は営業利益が43.7%減、純利益が58.2%減となる一方、売上高は2.9%増となる。

会社側が挙げた要因

不二家は7月28日時点では通期予想を据え置いていた。飲料の出荷増や、低価格帯の洋菓子商品および新業態店舗による客足の回復、さらに第3四半期以降の菓子の順調な売上推移を見込んでいたためだ。

しかし同社によると、7〜9月期はそうした見通し通りには進まなかった。記録的な長雨や豪雨、熊本での震災の影響に加え、消費者の節約志向の一段の高まりで買い控えが生じ、売上高が計画を下回った。売上高は当初計画を約6%下回り、とりわけ高価格帯の洋菓子製品と主力の大袋菓子製品が低調だったという。また、同社が中東情勢の影響と位置づける包材価格やエネルギー価格も想定以上に上昇した。

不二家は、最需要期である10〜12月期も食品値上げに対する節約志向が続き、売上高や利益に影響が出ると見込んでいる。

1〜9月期の実績

第3四半期決算は、増収を確保しながらも利益が伴わない姿を示している。1〜9月期の売上高は前年同期比4.4%増の876億6000万円となったが、営業損益は前年同期の10億7000万円の黒字から1億1300万円の赤字に転落した。経常利益は同60.5%減の7億5000万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同93.7%減の5600万円に落ち込んだ。

売上高をけん引したのは飲料と製菓だった。飲料の売上高は前年同期比144.7%、製菓事業全体の売上高は同107.9%の637億2000万円となった。それでも製菓事業のセグメント利益は57億2000万円から44億2000万円に減少した。カカオ豆や油脂を中心とした原材料コストの上昇に加え、グミおよび天然水の新規設備に係る減価償却費が生産性向上による効果を上回ったとしている。1〜9月期の減価償却費は前年同期の40億5000万円に対し49億3000万円だった。

洋菓子事業の売上高は前年同期比95.6%の212億3000万円に減少し、セグメント損益は赤字が続いた。不二家の洋菓子店舗数は前年同期比38店減の815店だった。Tokyo Briefの過去の関連記事

修正予想の達成条件

1〜9月期に営業赤字を計上したため、通期で営業利益16億円の予想を達成するには最終四半期での黒字確保が不可欠となるが、同社はその期間も節約志向が続くとみている。経営陣は、新規設備を活用して洋菓子製品の開発速度を高めるとともに、特定の用途に応じた製菓製品を投入するとしている。配当予想は1株当たり30円で据え置いた。