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東京都の個人、BASE FOOD・Gunosy・Nippon Gear株の相場操縦で課徴金627万円の納付命令

「A」とのみ識別される人物が2023年後半の約10週間、3つの証券会社を通じて3銘柄の株価を操作するレイヤリング手口を実行し、金融庁は11月17日までに627万円の返還を求めている。

執筆:Tokyo Brief Desk2026年9月18日2分で読める
異なる価格帯に積み上がった過大な買い注文と売り注文のブロックを描いた株式注文板の抽象的なイラストで、レイヤリング型の相場操縦の手口を表している。

金融庁は、東京都在住で「A」とのみ識別される個人に対し、2023年後半の約10週間にわたり上場3社の株式を相場操縦したとして、課徴金627万円の納付を命じた。納付期限は2026年11月17日で、当該人物は審判期日に一度も出頭せず、答弁書も提出しなかった。

金融庁の伊藤豊長官が9月16日付で下した決定によれば、B、C、D証券とのみ記載された3つの証券会社を通じて見せ玉(レイヤリング)的な手口が行われたという。その手法は、現値より高い価格帯に大量の売り注文を積み上げて売り圧力が強いように見せかけ、他の投資家がその見せかけの厚みに反応したところで安く買い付け、その後は逆に買い注文を買い気配側に積み上げてから、その結果生じた値上がり局面で売り抜けるというものだった。

3銘柄、3つの相場操縦期間

  • 東京証券取引所グロース市場に上場する食事代替食品メーカーのBASE FOODは、2023年10月5日から11月27日にかけて対象となった。売り注文は約762万株発注されたが、実際に売却されたのは28万2500株にとどまった。買い注文は37万6400株に対し、実際の買付は35万8600株だった。
  • プライム市場に上場するニュースアプリ運営会社のGunosyは、2023年10月10日から12月5日にかけて対象となり、売り注文は約816万株発注されたのに対し実際の売却は24万2400株、買い注文は23万9400株に対し実際の買付は41万9600株だった。
  • スタンダード市場に上場する産業機械メーカーのNippon Gear Co.は、2023年12月5日から14日までとより短い期間で、3社の証券会社のうち2社のみを通じて取引が行われ、売り注文は約146万株に対し、実際に買い付けられたのはわずか8万5500株だった。
銘柄別の相場操縦
金融庁の決定に示された課徴金の内訳であり、3件の合計は627万円となる。
銘柄市場期間(2023年)課徴金小計
BASE FOOD東証グロース市場10月5日~11月27日¥3.16mn
Gunosy東証プライム市場10月10日~12月5日¥2.25mn
Nippon Gear Co.東証スタンダード市場12月5日~12月14日¥860,000

3社はいずれも不正行為の当事者として問われてはいない。今回の決定は、この相場操縦を取引所における一トレーダーの自己勘定取引として位置づけており、BASE FOOD、Gunosy、Nippon Gear Co.いずれの経営陣の行為でもないとしている。

金融庁は627万円という金額を銘柄ごとに積み上げて算出した。対応する売買が成立した分については買付と売却の差額を、相場操縦の一局面が終了した時点でなお未決済のポジションが残っていた場合には、その後1カ月間の最安値で評価した額を別途加算する方式を取った。この未決済ポジション分だけで、10月中旬のBASE FOOD株のわずか10日間の局面において196万円が上乗せされており、これはNippon Gear Co.に帰属する課徴金全体を上回る金額である。

審判手続は2026年4月24日に開始され、9月16日の決定をもって終結した。課徴金は刑事罰ではなく行政上の措置であり、金融庁の公表資料では、本件を通じて用いられた1文字の符号以外に当該人物を特定する情報は明らかにされていない。