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メルカリ純利益36%増、マーケットプレイス成長率が2桁台に回復

メルカリの2026年6月期純利益は36%増の354億円。マーケットプレイス取引額は2桁成長を取り戻し1兆2900億円を突破、クレジットカード「メルカード」の発行枚数は600万枚を超え、長らく損益均衡が続いていた米国事業も過去最高の実績を記録した。ただし配当は今期も見送った

執筆:Tokyo Brief Desk2026年9月17日2分で読めるメルカリ4385
積み重ねられた中古品リセール用の配送小包がハンディ型カード決済端末の横に置かれている様子を描いたイラスト。メルカリのマーケットプレイス事業とフィンテック事業の成長を想起させる。

メルカリアプリを運営する東証上場のフリマアプリ運営会社メルカリは、2026年6月期の純利益が前期比35.6%増の354億円だったと発表した。連結売上高は19.0%増の2293億円、営業利益は57.7%増の439億円となった。同社が重視する、一時的要因を除いたコア営業利益は441億円となり、期初に示した見通しを上回った。

増益の主因は中核事業であるマーケットプレイス事業だ。アプリを通じて取引された商品の総額を示す流通取引総額(GMV)は14.7%増の1兆2900億円となり、2023年6月期以来となる2桁の伸びを記録した。月間アクティブユーザー数は2400万人を超えた。国内で出品された商品を海外の購入者が購入する「越境取引」の規模は1122億円に達し、マーケットプレイス取引の約9%を占めた。2025年12月に中古品販売のスルガヤと提携したことに加え、台湾・香港では既に展開していた統合アプリ「Mercari Global App」を2026年6月に米国でも展開したことが追い風となった。

メルカリ セグメント別業績(2026年6月期)
日本事業と米国事業の数値はセグメント利益、グループ合計は連結営業利益であり、別掲されない小規模な「その他」セグメントおよび連結調整を含む。
セグメント売上高売上高前年比利益利益前年比
日本事業¥180.9bn+20.7%¥51.3bn+47.2%
米国¥40.8bn+12.0%¥1.7bn+125.8%
グループ(連結)¥229.3bn+19.0%¥43.9bn+57.7%

子会社メルペイが手掛けるフィンテック事業は、もはや無視できる規模ではなくなった。メルカリはこれまでに分割払い対応のクレジットカード「メルカード」を632万枚発行しており、フィンテック事業の売上高は29.2%増の651億円となった。メルペイの後払い(BNPL)や小口融資の債権残高は44.4%増の3581億円に拡大した。同事業のコア営業利益は46億円増の91億円となり、メルカリはAIによる与信スコアリングにより、融資残高が拡大する中でも債権の回収率を99.4%に維持できたとしている。

数年にわたり損益均衡に近い水準を維持してきた米国事業は、過去最高の実績を記録した。GMVは11.2%増の8億1000万ドル(1253億円)となり、セグメント利益は125.8%増の17億円となった。マーケティング費用を抑制する中で、コア営業利益は21億円に達した。

一方で、増益という見出しを複雑にする数字が二つある。営業キャッシュフローはマイナス95億円と、前期のマイナス119億円からは改善したもののマイナスが続いた。メルペイの融資残高拡大が、会計上の利益以上に資金を消費しているためだ。新規借入などの財務活動により735億円を調達し、現金及び現金同等物は1841億円に増加した。過去最高益にもかかわらず、メルカリは今期も配当を実施しなかった。

経営陣は2027年6月期について、連結売上高2600億円~2900億円、コア営業利益450億円超を目標に掲げている。中期経営計画で示したコア営業利益の成長目標は、1年前倒しで既に達成したとしている。また、山田進太郎最高経営責任者(CEO)とキヨカ・エダ最高財務責任者(CFO)は有価証券報告書の正確性を確認したほか、関連する開示書類において、親会社および連結子会社5社のうち3社を対象に、当年度の財務報告に係る内部統制は有効であると判断した。