大阪に本社を置く焼き鳥チェーン「鳥貴族」を運営するエターナルホスピタリティグループは、2026年7月期の売上高が前年比10.6%増の513億円だったが、会社側予想を2.9%下回った。営業利益は前年比10.4%減の28億円で会社予想を18.5%下回り、親会社株主に帰属する当期純利益は23.4%減の13億円と、計画比37.6%の未達となった。経営陣は、販売費及び一般管理費の増加と、期末に集中した新規出店の増加を要因として挙げた。
| 項目 | 実績 | 当初予想 | 前年比 | 予想比 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥51.3bn | ¥52.8bn | +10.6% | -2.9% |
| 営業利益 | ¥2.8bn | ¥3.4bn | -10.4% | -18.5% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | ¥1.3bn | ¥2.1bn | -23.4% | -37.6% |
上海撤退で減損計上
同社は国内の一部店舗と、上海で直営する鳥貴族7店舗のうち4店舗を閉店する決定に関連し、3億9100万円の減損損失を計上した。経営陣は、上海郊外の顧客には焼き鳥という料理や鳥貴族ブランドへの認知度が低く、これらの店舗はモール利用客の夕食需要を取り込めておらず、コストパフォーマンスも近隣競合店に劣っていたと説明した。2027年7月期は該当の4店舗を閉店する一方、上海中心部で1〜2店舗の新規出店を試験的に展開する計画で、購買力が高く海外の食文化への受容度も高いとみる郊外モールから都心部への転換を図る。
中期目標を半減
海外事業の不振により、エターナルホスピタリティグループは中期経営計画の最終年度目標の引き下げを余儀なくされた。2027年7月期の営業利益目標は60億円から30億円へと半減し、海外売上高目標は60億円から20億円へ引き下げられた。グループ全体の売上高目標は600億円から572億円へ、営業利益率目標は10%から5.4%へ、自己資本利益率目標は20%台から15%台へとそれぞれ下方修正された。同社は、米国と中国の直営事業で有効な店舗モデルや、市場に適合した商品・サービスの確立に苦戦していると説明し、また国内の物価上昇率が計画の想定を上回って推移したとした。
| 目標 | 当初目標 | 修正後目標 |
|---|---|---|
| グループ売上高 | ¥60.0bn | ¥57.2bn |
| 海外売上高 | ¥6.0bn | ¥2.0bn |
| 営業利益 | ¥6.0bn | ¥3.0bn |
| 営業利益率 | 10% | 5.4% |
| 自己資本利益率 | 20%+ | 15%+ |
国内は好調、価格改定は数字に未反映
明るい材料としては、国内直営の鳥貴族店舗の既存店売上高が前年比106.7%増となり、会社目標の103.8%増を上回った点が挙げられる。2025年5月に実施した値上げと、40周年を記念した継続的な販促キャンペーンが寄与した。同社は2026年10月からさらなる値上げを予定しており、税込みの飲食価格を390円から410円に引き上げる方針だが、この決定が新会計年度の開始後に決まったため、今回公表した2027年7月期の業績予想には織り込まれていない。同予想では、売上高は前期比11.7%増の572億円、営業利益は同10.0%増の31億円、純利益は同43.5%増の19億円を見込む。また、グループは2026年8月1日を効力発生日とする1株を2株に分割する株式分割を完了しており、2027年7月期の配当は中間・期末均等で1株当たり23円を予想している。総店舗数は2026年7月時点で国内外合わせて1,194店となり、海外はベトナムとシンガポールへの新規進出を経て7カ国31店舗に拡大した。
