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ベイン系のカカクコム買収提案が対抗馬を上回るも、取締役会の賛同が課題
ベイン系買付者がカカクコムへの提案価格で対抗馬を上回るも、開始には取締役会の賛同が必要。政府の選挙偽情報に関する指針案は、プラットフォームに対し義務付けではなく対策の選択肢を提示している
マーケット
市場概況
東京株式市場は上昇し、10年物国債利回りは小幅に低下した。
出典:日経、JPX、日銀、財務省(数値のみ、解説は含まず)
主要記事
買収合戦

ベイン系買付者、カカクコムへのTOB予定価格を3700円に引き上げ 対抗の3682円を上回る
ベインキャピタルが組成した公開買付者は、カカクコムに対するTOB(株式公開買付け)予定価格を1株3597円から3700円に引き上げたが、対象会社の取締役会が賛同するまでTOBは開始されない。BCPE Blitz Cayman, L.P.は10月26日、KDDIとの間で不応募契約を締結できた場合の価格は3720円で据え置くと発表した。対抗する買付者のKamgras 1は8月27日以降4度の引き上げを経て3682円としている。買付ビークルに間接出資する予定のLINEヤフーが発表文を開示した。
変更点: KDDIとの契約がない場合の価格は3597円から3700円となる。3720円という価格は買付者の前回の発表から変更はない。KDDIとの契約下では、カカクコム株3501万6000株(17.55%)を保有するKDDIはTOBに応募せず、株式併合に賛成票を投じ、その後の自社株買いでカカクコムに売却することになる。開示資料には、KDDIとの合意がある場合の価格の方が高い理由は記載されていない。
注目の数字: 買付者は、Kamgras 1による提案に関する憶測報道が出る直前の取引日である4月22日の終値2121円に対するプレミアムを算定しており、3700円では74.45%となる。10月23日の終値3760円に対しては、3700円は1.60%のディスカウント、3720円は1.06%のディスカウントとなる。過去6カ月平均の3535円に対するプレミアムは、3700円で4.67%だ。
注意点: TOBの開始には、特別委員会の答申を経た上で、カカクコムの取締役会が賛同意見を表明し応募を推奨することが条件となる。買付者は当初、7月29日時点で9月中旬の開始を見込んでいた。11月中旬という開始時期の見積もりは、カカクコムとKamgras 1が5月12日に結んだ公開買付契約に対する買付者側の解釈に基づくもので、取締役会および特別委員会に関する条件が満たされるかどうか、またその時期は未定としている。買付者はカカクコムがKamgras 1に協議を申し入れるとみている。その要請の翌日から起算して10営業日以内にKamgras 1が同水準以上の価格を提示しなければ、カカクコムは対抗提案を支持する義務を免れるとしている。
注目点: 買付者によると、Kamgras 1の買付期間は115営業日となる見込みで、Kamgras 1が9月29日に行った買付者の提案に対する批判は全く根拠がないとしている。
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政策動向

政府の選挙指針案、対策の選択は大手プラットフォームに委ねる
総務省が11月24日まで意見募集を行う指針案は、収益化の停止からAI生成物のラベル表示までの対策を推奨する一方、その選択は各プラットフォーム事業者に委ねており、法的な実効性は年1回の公表義務に置かれている。
変更点: 指針案は、国会で7月13日に成立した2026年法律第58号を施行するものだ。総務相が指定する大規模事業者は、選挙の公正を害するおそれのある情報への対策を講じ、その実施状況を年1回公表しなければならない。指針案は対策を例示と位置付け、事業者が全てを実施する必要はないとし、措置の内容は行政処分や罰則の対象にならないとしている。選択肢には、選挙期間中の人員増強、閲覧数に応じて報酬を得る作成者に対する資格審査の厳格化、AI生成コンテンツのラベル表示ルールなどが含まれる。
なぜ重要か: 強制力のある義務は、講じた措置に関する年1回の公表だ。総務相は大規模事業者に対し報告を求めることができ、求めに応じず報告を怠るか虚偽の報告をした場合は50万円以下の罰金が科される。これとは別に、総務相は是正を勧告でき、事業者が正当な理由なく勧告に従わない場合は是正を命じることができる。命令違反には1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金が科され、法人には1億円以下の罰金が科される。
注目点: 意見募集は2026年10月24日から11月24日まで行われ、指針案は法律とともに2027年3月1日に施行される予定だ。

片山財務相、冬の電気・ガス補助とガソリン補助継続は未決定
片山財務相は、3月に開始したエネルギー補助について効果があると述べたが、冬の支援策は決定していないとの認識を示し、首相から指示があれば財務省として対応するとした。
変更点: 10月23日の閣議後記者会見で、政府が冬の電気・ガス料金への補助やガソリン補助金の継続を検討しているとの報道について問われ、決定はしていないと思っており、この場で答えられるものはないと述べた。また、支援は2月末の湾岸危機を踏まえ、首相の決断で3月の早い時期から実施しており、非常に効果を持っていると考えていると語った。
背景: 同じ会見で、財政制度等審議会がクールジャパン機構の失敗に言及したことを記者が挙げたのに対し、コンテンツは17の戦略分野の一つだと述べた。また、PHPの脆弱性を巡り多くの金融機関が予防的にシステムを停止したことや、前日の午前中までにパッチ適用が終わり多くのサイトが再び閲覧可能になったことを挙げ、早めの予行練習として意義があったとの見方を示した。
注目点: 片山氏は、広く使われているソフトウエアに起因するリスクは今後一層高まると予想されるとし、政府として関係機関と連携しつつ、金融界にさらなる対応を促していくと述べた。
9月の訪日客数は5%減も、7〜9月期の消費額は過去最高
9月の訪日外国人客数は5%減少したものの、7〜9月期の訪日外国人旅行消費額は3.2%増の約2兆2000億円となり、第3四半期として過去最高を記録した。
変更点: 観光庁の木村長官によると、9月の訪日客数は前年同月比5%減の約310万人だった。調査対象の23カ国・地域のうち、7カ国・地域が9月として過去最高を記録し、16カ国・地域が減少した。第3四半期の消費額(1次速報)は3.2%増の約2兆2000億円、1人当たりの旅行支出は6.1%増の約23万4000円となった。
注意点: 押し下げ要因は中国だ。9月の中国からの訪日客数は44.5%減の約43万人で、中秋節の連休が昨年は10月、今年は9月だったことから、長官は回復とは言い切れないとの見解を示した。1〜9月の累計訪日客数は前年同期比2.9%減の約3073万人となった。
注目点: 11月からは、外国人旅行者への販売時に消費税を一旦課し、空港で国外への持ち出しを確認した後に返金する方式に移行する。長官は空港のキオスク端末や、業界団体が順調としている販売店のシステム準備状況について説明した。
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決算点検

コーエーテクモ、通期経常益予想を90億円上方修正 営業益の上積みは20億円
コーエーテクモホールディングスは、通期の営業利益予想を20億円引き上げて340億円に、経常利益予想を90億円引き上げて510億円にそれぞれ修正し、期末配当予想を48円から56円に引き上げた。
変更点: 2027年3月期の業績予想は、営業利益が4月時点の320億円から340億円に、経常利益が420億円から510億円に、純利益が310億円から370億円に、売上高が900億円から910億円にそれぞれ引き上げられた。同社は中間期の業績が当初予想を上回ったことや、為替前提の見直しを理由に挙げた。
注意点: 修正後の予想はなお前期実績を下回る。前期の営業利益は371億7000万円で、今回の予想は営業利益が8.5%減、経常利益が10.5%減、純利益が13.6%減となる計算だ。中間配当はなく、年間配当56円は前期の66円を下回る。
なぜ重要か: 上方修正幅の差は営業外損益によるものだ。9月までの6カ月間(中間期)では、営業利益が47.4%増の117億4000万円となった一方、受取利息が前年同期の54億6000万円に対し103億4000万円となり、投資有価証券売却益41億7000万円も計上された。

不二家、通期営業益予想を半減 第3四半期の不振響く
不二家は、第3四半期に雨天や熊本の地震、消費者の節約志向、包材・エネルギーコストの上昇が響いたことを受け、2026年12月期の営業利益予想を2月時点の予想の半分となる16億円に引き下げた。
変更点: 営業利益予想は従来の32億円から16億円に、売上高予想は1250億円から1230億円に、親会社株主に帰属する当期純利益は21億円から8億5000万円に修正された。
何が起きたか: 同社によると、7〜9月期は記録的な長雨や豪雨、熊本の震災、さらに消費者の節約志向の一段の高まりにより買い控えが生じた。売上高は当初計画を約6%下回り、特に高価格帯の洋菓子や大袋の菓子製品が低調だった。また、同社が中東情勢の影響と関連づける包材価格やエネルギー価格も想定以上に上昇した。
注意点: 1〜9月期の営業損益は1億1300万円の赤字(前年同期は10億7000万円の黒字)だった。そのため、通期予想の16億円を達成するには第4四半期での黒字確保が必要となるが、同社は節約志向が続くとみている。配当予想は1株30円で据え置いた。
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支配権とサイバーリスク

アズビル、市場外取引でオーテックへの出資比率を20.04%に引き上げで合意
アズビルはオーテック株238万7000株を1株3000円で取得し、出資比率を4.79%から20.04%に引き上げることで合意した。公正取引委員会の審査を経て、11月上旬に決済する予定だ。
変更点: アズビルは、光通信のグループ会社が無限責任組合員を務める5つの投資事業有限責任組合から株式を取得する。取得分はオーテックの議決権の15.25%に相当し、取得総額は71億6000万円。両社は2026年10月26日に資本業務提携契約を締結し、アズビルは同日、売主側と株式譲渡契約を結んだ。条件として、決済は公取委が排除措置命令を行わない旨をアズビルに通知した日から3営業日後に予定されており、あわせて法定の待機期間が満了していることも必要となる。株式譲渡は予定であり条件付きのもので、完了してはいない。
なぜ重要か: オーテックは持分法適用関連会社となる見込みだ。提携内容は、施工人材の育成・活用、大型・複雑な案件に対応する技術・技能の向上、製品の共同開発など。アズビルは、施工・エンジニアリング人材の確保・育成をビルディングオートメーション事業拡大に向けた重要な課題と位置付けており、2027年3月期業績への影響は軽微と見込んでいる。

メディパル株主、取締役解任や特別配当を巡る総会招集許可を東京地裁に申し立て
メディパルホールディングスは、シルチェスター関連の信託が取締役1人の解任、定款変更、特別配当、自社株買いを議題とする株主総会の招集許可を東京地裁に申し立てたと発表した。
変更点: 同社は2026年10月26日、The Northern Trust Company AVFC Re: Silchester International Investors International Value Equity Trustが申し立てた株主総会招集許可の申立書を東京地裁から受領したと明らかにした。議案は取締役1人の解任、定款の一部変更、特別配当、自己株式取得の4項目。
なぜ重要か: 同社によると、この株主は総株主の議決権の3%以上を6カ月以上前から継続して保有している。同社は2026年9月2日付の開示で、株主から臨時株主総会の招集請求書面を受領したと発表していた。
注目点: 今回の開示は申立書の受領を伝えるもので、裁判所の決定ではない。同社は今後、開示すべき事象が発生した場合は速やかに公表するとしている。
ユミルリンク、メール配信49システムからデータ流出 件数増加の可能性も
ユミルリンクは、「Cuenote FC」の49システムから延べ5162万8280件のデータが出力されたと発表した。16システムがなお調査中のため、件数は増加する可能性がある。
変更点: 東証グロース上場のメール配信サービス会社である同社は10月26日付の第2報で、単一企業向けシステムのうち不正アクセスが試行されたのは78システムで、そのうち49システムで情報漏洩の痕跡を確認したと明らかにした。5162万8280件という数字は延べ件数であり、重複を除いた個人数ではなく、16システムが調査中のため今後増える可能性がある。
詳細: 同社はCuenote FCでの情報漏洩の原因をライブラリの脆弱性とし、10月16日に不正アクセスを検知したとしている。また、「Cuenote BASE」サービスでは、プログラムの脆弱性により契約者情報190件が閲覧可能な状態になっていた。
注目点: 同社は、セゾンカードを装うメッセージなど、自社の「cuenote.jp」ドメインを使って第三者になりすました迷惑メールを確認しており、自社も当該第三者も送信していないとしている。顧客にはCuenoteのパスワード変更と2段階認証の設定を推奨しており、2026年12月期業績への影響は現在精査中としている。
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