本文へ移動

金融プロフェッショナル向けに、日本の市場・ビジネス情報を平日夕方に配信。

無料登録
Tokyo BriefTokyo Brief 日本語版日本のビジネスニュースを、夕方に総まとめ。

記事

ティラド、売上高予想を引き上げも純利益予想は9.4%下方修正

ティラドは売上高予想を1680億円へ引き上げる一方、日本の材料費高騰や米国の関税負担見込み、旧生産管理システムの前倒し除却を理由に、純利益予想を従来の95億円から86億円へ引き下げた

執筆:Tokyo Brief Desk2026年11月2日2分で読めるティラド7236
荷物を積んだ輸送用コンテナの横に積まれたアルミ製ラジエーターコアと、上昇する線と下降する線を示す抽象的なチャート。

ティラド(7236)は11月2日、通期の売上高予想を引き上げる一方、すべての利益項目を下方修正した。2027年3月期の業績予想は、売上高が1680億円(従来予想1650億円から1.8%増)、営業利益が119億円(同123億円から3.2%減)、経常利益が128億円(同134億円から4.4%減)、純利益が86億円(同95億円から9.4%減)となる。8月3日に公表した予想を修正した。

会社が挙げる下方修正の要因

売上高の上方修正は、最新の取引先販売計画で日本と欧州の増収が見込まれるためだ。日本については、増収による増益効果があるものの、材料費の高騰や研究開発費の増加がそれを上回るとしている。米国セグメントでは、関税負担の見込みや原価低減の計画下振れを挙げた。

特別損益項目も純利益の下方修正要因となった。2024年度から進めている生産管理システムの刷新プロジェクトの進捗が良好なため、旧システムの除却損を今年度に見込む。決算説明資料ではこれを一時要因としており、国内の材料費影響、米国の関税および原価低減の下振れ、システム入替・除却見込みの影響額をそれぞれ約3億円としている。

関税の価格転嫁

決算説明資料によると、価格転嫁による関税回収率は2026年3月期が約80%で、今年度は約85%を見込む。この回収率の数値とあわせて関税負担の実額は記載されておらず、業績予想修正の開示でも米国での負担額は示されていない。

上期実績

上期の売上高は6.1%増の823億円、営業利益は3.4%増の55億8000万円だった。日本セグメントの営業利益は21億7000万円から10億4000万円に減少し、同社は材料費の影響としている。米国セグメントの営業利益は3億円増の6億5500万円となった。

1株につき10株の株式分割後の通期配当予想は1株当たり82円で据え置き、中間配当の41円は11月27日に支払う予定だ。同社は今後の不確実な要因として、地政学リスクや為替変動を挙げている。