東北電力(9506)は2026年11月1日、送配電子会社の東北電力ネットワークが小売事業者や発電事業者向けの送配電網利用料金(託送料金)を改定するのに合わせ、全ての電圧区分の顧客を対象に電気料金を引き上げる。同社は9月28日、低圧規制料金に関わる特定小売供給約款の変更届出を経済産業大臣に提出しており、これは同日に公表した料金見直し全体の発表と同じタイミングだった。
契約電流30アンペア、月間使用量260キロワット時の標準的な規制料金プラン(従量電灯B)の家庭では、基本料金が10アンペアあたり41.11円、電力量料金が1キロワット時あたり1.39円上昇し、月額料金は485円増、5.91%の値上げとなる。同水準の自由料金プラン(よりそう+eねっとバリュー)の顧客も同じ485円の増加となる。主に小規模事業者が契約する低圧電力の顧客は、契約電力1キロワットあたりの基本料金の増加額が100.01円と大きく、力率90%で算定すると7.29%とより大きな値上げとなる。
| 料金プラン(契約種別) | 月間使用量 | 現行料金 | 見直し後料金 | 増加額 | 値上げ率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 標準家庭用プラン(規制料金) | 260kWh | ¥8,204 | ¥8,689 | +¥485 | +5.91% |
| 大容量家庭用プラン(規制料金) | 810kWh | ¥30,640 | ¥32,300 | +¥1,660 | +5.42% |
| 低圧電力(規制料金、小規模事業者向け) | 340kWh | ¥14,106 | ¥15,135 | +¥1,029 | +7.29% |
| よりそう+eねっとバリュー(自由料金、家庭用) | 260kWh | ¥8,149 | ¥8,634 | +¥485 | +5.95% |
大口顧客も同様の仕組みで、規模が大きい分だけ影響も大きくなる。契約電力90キロワット、月間使用量20,700キロワット時の事務所ビルや商業施設が契約する業務用電力プランでは、月額約1万7000円の増加、2.46%の値上げとなる。契約電力1,000キロワットのモデルケースでは、月間使用量27万キロワット時の事務所ビル・商業施設で月額料金が約847万円から約868万円(+2.39%)に、月間使用量32万キロワット時の工場で約954万円から約976万円(+2.25%)に上昇する。
東北電力は、他の小売・発電事業者が子会社の送配電網を利用する際に支払う料金への影響も含めた今回の託送料金改定により、2027年3月期の連結業績が約300億円改善すると見込んでいる。同社はこの見通しを通期業績予想には反映していない。燃料価格や中東情勢、送配電子会社の需給調整関連収支の変動など不確定要素が依然多いためとしており、合理的な算定が可能になった時点で連結業績見通しを更新するとしている。
