タムラ製作所(6768)は、トランスおよびリアクタの設計・製造を手掛けるイタリアのEMG Power Electric S.r.l.の株式80%の取得を完了した。同社をグループの中電圧(MV)乾式トランス技術の中核拠点と位置付ける。
取得はタムラ製作所の連結子会社であるTAMURA-EUROPE LIMITEDを通じ、イタリア時間の2026年10月29日に完了した。タムラ製作所が10月30日付の開示で明らかにしたもので、同案件は2026年7月21日に公表していた。取得価額は開示されていない。
経営体制と連結業績への反映
タムラ製作所のシニアバイスプレジデント(SVP)でTAMURA-EUROPEの社長を務めるMarco Puliti氏がEMGの最高経営責任者(CEO)に就任する。EMGの共同創業者で前社長のFilippo Galastri氏はマネージング・ディレクターとして留任する。タムラ製作所によると、EMGの損益は2027年3月期第4四半期から連結業績に反映される。
タムラ製作所が示す取得先の強み
タムラ製作所によると、EMGは真空加圧含浸(VPI)方式やモールドトランス技術を用いたMV乾式トランスと、高度な電力変換用途に対応するリアクタに強みを持つ。実績として挙げられている分野は、鉄道、再生可能エネルギー、バッテリーエネルギー貯蔵システム、船舶、産業用電源、基幹インフラに及ぶ。
タムラ製作所は、EMGの設計から製造までの一貫体制と顧客仕様への柔軟な対応力を活用し、大型トランス・リアクタ事業におけるMV領域の高付加価値市場で競争力を強化するとしている。開示資料にコメントを寄せたタムラ製作所の社長は、今回の買収を、電源部品メーカーから電力変換技術を核とした次世代エネルギーソリューション企業へと進化する上での重要な一歩と位置付けた。同社長が掲げる2050年の目標は、脱炭素社会実現のリーディングカンパニーとなることだ。これらはいずれも掲げられた目標であり、実績ではない。
