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サムコの受注残高が2倍超に、化合物半導体向け売上高が急増、シリコン向けは半減

京都の半導体装置メーカー、サムコは2026年7月期を売上高15.6%増の108億円、期末受注残高2倍超の114.6億円で終えた。化合物半導体向け売上高は45.9%増加した一方、シリコンウェーハ関連の売上高は半分以下に落ち込んだ

2026年9月14日2分で読めるサムコ6387
化合物半導体ウェーハを処理中の半導体エッチングチャンバーと、背後で稼働していないシリコンウェーハのラックを描いたイラストで、半導体製造装置需要の二極化を表している。

京都に本社を置く半導体処理装置メーカーのサムコは、2026年7月期を受注残高114.6億円(前年同期比123.6%増)で終えた。同社は、化合物半導体分野のデータセンター・通信用レーザーおよびパワーデバイス用途、シリコン半導体分野の欠陥解析用途、電子部品分野の高周波フィルター用途で今後も受注が見込まれるとしている。

単体売上高は前期比15.6%増の108億円となった。経営陣は、生成AI向けデータセンター構築に伴う化合物半導体分野の旺盛な設備投資需要が増収要因になったとしている。営業利益は28.2%増の30億円、経常利益は31.0%増の31.1億円、純利益は31.4%増の22.3億円だった。

サムコの製品構成における内訳は対照的だ。データセンター向け光リンクに使用されるレーザーを含む化合物半導体用途は売上高の41.4%を占め、45.9%増となった。MEMS、コンデンサ、インダクタ、センサー、高周波フィルターを含む電子部品用途は59.2%増となった。ウェーハの欠陥解析などのシリコン加工を含むシリコン半導体分野の売上高は52.7%減となった。

サムコの用途別売上高(2026年7月期)
単体業績。変化率はサムコが発表した前年同期比。
セグメント売上高売上高構成比前年同期比
化合物半導体¥4.47bn41.4%+45.9%
電子部品¥3.19bn29.6%+59.2%
部品・保守¥1.52bn14.1%+12.5%
シリコン半導体¥787mn7.3%-52.7%
その他¥740mn6.9%-30.6%
ヘルスケア¥83mn0.8%-55.2%
合計¥10.8bn100.0%+15.6%

装置種別では、レーザー加工、欠陥解析、フィルター加工に使用されるエッチング装置が70億円(27.3%増)で、売上高全体の64.9%を占めた。CVD装置の売上高は20.0%減の14.4億円となった一方、洗浄装置の売上高は21.4%増の8.32億円となった。

サムコはこの傾向が続くと見込んでいる。想定為替レートを1ドル155円とし、2027年7月期の売上高は34.3%増の145億円、純利益は22.8%増の27.4億円を見込む。年間配当は1株60円から75円に増額した。現金及び現金同等物は63.4%増の82.1億円となった一方、自己資本比率は76.3%から72.6%に低下した。

同日、サムコの取締役会は10月27日開催の株主総会に向けた役員人事も承認した。現在同社の経営企画・総務部門を統括する社内幹部が、退任する社外取締役の後任として取締役に選任される予定で、あずさ監査法人でパートナーを務めた公認会計士が新任の社外監査役に選任される予定だ。会長・社長のポストに変更はない。

AI需要という説明は経営陣自身の見方であり、独立した評価ではない。サムコはより大きな循環を読み取ろうとする小規模なサプライヤーの一社に過ぎない。受注残高の123.6%増という伸びは、来期見込みの売上高34.3%増を依然として上回っており、これは保守的な計画であることを示すか、あるいは同社がまだ約束していない速度で受注パイプラインが積み上がっていることを示唆している。