アバールデータ(東証:6918)は、保有していない対象会社株式1株につき現金690円を支払い、東京証券取引所に上場する画像圧縮技術の開発を手がける小規模企業を完全子会社として取り込む。両社の取締役会は2026年9月11日、現金株式交換契約を承認し、取引は2026年12月3日に効力を生じる予定だ。
この価格は、対象会社の9月10日終値325円に対して112.31%のプレミアムに相当し、直近1カ月、3カ月、6カ月の株価平均に対しては84.49%から128.48%のプレミアムとなる。
| 期間 | 基準価格 | 690円に対するプレミアム |
|---|---|---|
| 9月10日終値 | ¥325 | 112.31% |
| 1カ月平均(8月12日~9月10日) | ¥336 | 105.36% |
| 3カ月平均(6月11日~9月10日) | ¥302 | 128.48% |
| 6カ月平均(3月11日~9月10日) | ¥374 | 84.49% |
アバールデータは簡易株式交換手続きを利用するため、同社株主による本件の議決は行われない。対象会社の株主は11月12日に開催予定の臨時株主総会で本件を承認する見通しだ。アバールデータは2026年9月14日、当局に報告書を提出した。
対象会社の株式は、東証スタンダード市場が定める流通株式時価総額10億円の基準を満たせなかったことから、10月1日付で同市場からの上場廃止が既に決定しており、9月30日が最終売買日となる。同社は一時、福岡証券取引所への重複上場を検討したが、これを取り下げ、売却の道を選んだ。効力発生日まで株式を保有する株主は、株式の公開取引が事前に停止した後も、690円の現金支払いを受け取ることになる。
アバールデータは今回の買収について、自社のFPGAベースのハードウエアモジュールと、対象会社が持つDMNA画像圧縮アルゴリズムを組み合わせることで、半導体事業に次ぐ成長の柱を築く取り組みと位置付けている。DMNA技術は官公庁、防衛、宇宙分野の顧客に加え、民生用映像機器にも採用されている。対象会社は2026年3月期に売上高6億8500万円、純利益8500万円を計上し、2期連続の赤字から黒字に転換した。同社社長は発行済株式の41.26%を保有している。
