愛知県岡崎市を拠点とする椅子・オフィス家具メーカーのオリバー・コーポレーションは9月8日、東京証券取引所への新規株式公開(IPO)における公開価格を1株305円に決定した。これは295円から305円という仮条件(ブックビルディング)レンジの上限にあたる。価格を確定したこの届出書は、8月13日の当初提出、8月31日の第1回訂正に続き、今回の公開に関する3回目の提出書類となる。調達資金はオリバー自身には一切入らない。売り出される株式はすべて、保有株を現金化する既存株主のものだ。
野村証券と大和証券が主幹事を務める引受シンジケートは、売出人から1株287.90円で株式を買い取り、一般投資家に305円で売り出すことに合意した。この17.10円の差額は、別途の手数料を徴収する代わりに引受手数料として受け取る。野村証券と大和証券がそれぞれ3505万300株を引き受け、残りは中小証券10社が分担し、シンジケート全体の引受株数は7410万800株となる。
売り出される株式は、既存株主3者によるものだ。Integral No. 4 Investment Limited Partnershipが4076万1400株、ケイマン諸島籍の2法人であるInitiative Delta IV L.P.が1777万7000株、Innovation Alpha IV L.P.が1556万2400株をそれぞれ売り出す。オーバーアロットメントでは、野村証券が同じ3者から借り入れた株式1111万5000株を追加で売り出し、10月14日までグリーンシューオプションによる買い戻しが可能となっている。これは同社にとっての資金調達ではなく、これら株主にとっての流動化にすぎない。
基本募集の7410万800株のうち、4940万2600株は国内投資家向け、2469万8200株は米国・カナダを除く欧州・アジアの投資家向けとされている。オリバーの引受証券会社によると、機関投資家からの需要は募集株式数を上回り、価格帯の上限に集中したという。これは通常、上限価格での決定に先立って見られる兆候だ。
| 区分 | 株式数 | 売出金額 |
|---|---|---|
| 国内売出 | 49,402,600 | ¥15.07bn |
| 海外売出(欧州・アジア、米国・カナダ除く) | 24,698,200 | ¥7.53bn |
| オーバーアロットメント(野村証券主導) | 11,115,000 | ¥3.39bn |
オリバー自身の業績数値も、投資家にとっての魅力を裏付けている。売上高は2022年12月期の221億2000万円から直近期には350億円に伸び、経常損益はこの間に4億9300万円の損失から31億5000万円の黒字に転換した。株式の売買開始は9月16日で、申込期間は9月9日から14日までとなる。ブックビルディングの需要データは価格決定時点での関心を示すものであり、売買開始後の値動きについては何も語らない。
