日鉄鉱業(東証:1515)は2026年9月4日、チリで進める銅鉱山開発プロジェクトについて、2月に設定した7~9月の初生産開始目標を達成できない見通しだと発表した。同社は2026年7月29日、チリでの大雨の影響を既に開示していた。今回は、8月にかけて断続的な降雨が続いたことで鉱山に通じる一般道路の洗掘や橋梁損傷がさらに進み、鉱石を銅精鉱に加工するプラントの完成に必要な建設機材や作業員の移動に支障が生じているとしている。
もう一つ、別の遅延要因も明らかになった。プラントを送電網に接続するために地元当局から必要な許可の取得が、当初の想定より長引いているという。日鉄鉱業は認可が予定通り進むと見込んでいたが、今回は「想定より時間を要した」としており、詳細な理由は明らかにしていない。
同社は影響が及んでいる範囲を明確に区分しており、実際に打撃を受けているのは人員・資材の輸送のみで、鉱山そのものではないとしている。鉱石採掘は継続中で、道路アクセスの改善に伴い今後拡大する見込みだ。仮設の道路復旧は既に完了し、輸送能力は7月時点から改善しているほか、電力接続許可をめぐる規制当局との協議も完了に向けて着実に進展しているという。
今回の開示に欠けているのは新たな日程だ。日鉄鉱業は、生産開始時期の見直しについて現在検討中であり、決定次第速やかに公表するとしている。また、今回の遅延がグループ業績に与える影響についても同様に検討を進めており、影響が重要な水準に達する場合は速やかに開示するとしている。これにより、日程については未確定のまま、今後の発表を注視すべき状況となっている。
