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相続・空き家住宅の流通後押しに1戸あたり最大23万円補助

政府のjGrantsに新たに掲載された補助金は、所有者が住宅の流通に向けた対象の取り組みを行えば、老朽化・相続住宅の調査・リフォーム設計・補修工事の費用を全国7都市圏で支援する

執筆:Tokyo Brief Desk2026年9月24日2分で読める
住宅検査員が売却予定の古い日本家屋の外観を調査しており、玄関付近には引っ越し用の段ボール箱が積まれている。相続または空き家となった住宅を転売用に整備するための補助金を表す。

政府の補助金申請システム「jGrants」に、住宅価格が高騰する大都市圏で遊休化した住宅ストックを市場に戻すため、住宅所有者や仲介業者、検査技術者に補助金を支払う新制度が掲載された。「既存住宅流通活性化緊急促進事業」の対象は首都圏、近畿圏、中部圏に加え、札幌、仙台、広島、福岡各都市圏およびその周辺地域だが、住宅需要が高く、交付申請等マニュアルが定める基準を上回って住宅地地価が上昇している地域に限られる。

対象となる住宅は限定的で、空き家、および所有者の高齢化や相続等により今後遊休化することが見込まれる戸建住宅または共同住宅だ。対象となるには、売買または賃貸に係る媒介契約の締結、売買または賃貸の募集(空き家バンクへの登録を含む)、国土交通省が定める様式に基づく「エンディングノート」の作成、相続人等による将来の処分方法への合意、家族信託契約の締結、または物件募集チラシの作成など、流通促進に資する取り組みのいずれかを行う必要がある。

事業項目別の補助額
jGrants補助金一覧に基づく1戸あたりの金額。調査費補助は実費が5万円を下回る場合、実費を千円未満切り捨てた額となる。1戸あたりの補助総額は最大23万円に達する。
事業項目補助額交付先
既存住宅状況調査(必須)1戸あたり5万円、実費がそれを下回る場合は実費を千円未満切り捨てた額住宅所有者または調査技術者
リフォーム設計・提案(任意)1戸あたり3万円宅地建物取引業者
補修工事(任意)1箇所あたり5万円、1戸あたり上限15万円住宅所有者

補助金は3者に支払われる。必須項目である既存住宅状況調査は、2017年の国土交通省告示に基づく基準に従って実施され、既存住宅売買瑕疵保険の検査も含み、住宅所有者または調査技術者に1戸あたり5万円、実費がそれを下回る場合は実費を千円未満切り捨てた額を支払う。任意項目のリフォーム設計・提案は、それを行う仲介業者に1戸あたり3万円を支払う。構造耐力や防水に関わる劣化箇所、およびそれに伴う台所・便所・浴室の補修工事は任意項目で、1箇所あたり5万円、1戸あたり上限15万円を支払う。1戸あたりの補助総額は最大23万円に達するが、必須の調査費用については実費がそれを下回れば5万円未満となる。

申請できる事業者は、宅地建物取引業者と既存住宅状況調査技術者の2種類に限られる。交付申請の受付は2026年3月23日に始まり、日本時間2026年11月30日17時に締め切られる。完了実績報告の期限は2026年12月25日17時。予算がその期限前に上限に達した場合、受付は早期に終了する。

転売事業者にとって重要な申請上の留意点がある。買取再販事業者が外部の技術者に委託せず自ら既存住宅状況調査を実施した場合、交付申請は通常の手続きではなくメールで提出する必要がある。制度は専用の実施支援室が運営し、申請者に必要なマニュアルや様式を用意しており、連絡先は[email protected]となっている。