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財務相、食品消費税減税の財源に特例公債発行を否定

財務相、食品消費税減税の財源は特例公債ではなく税制優遇・補助金の見直しで確保すると表明 債務対GDP比の低下路線に位置付け

2026年9月11日3分で読める
日本国債証書と食料品の買い物かごを並べた編集イラストで、債務依存の歳出と食品減税の間のトレードオフを象徴

9月8日の閣議後の会見で、財務相は食品・飲料にかかる消費税率を2年間1%に引き下げる計画について、財源は特例公債(赤字国債)ではなく予算改革によって賄うとあらためて強調した。同氏はこの方針を、高市政権の予算改革の一環として8月5日の閣議決定で示された基本方針に結び付け、財源の考え方は「当初から全く変わっていない」と述べた。

財務相が説明した仕組みはこうだ。財務省は債務対GDP比を着実に低下させながら手当てできる予算規模を見極め、税制優遇措置や補助金、税外収入をゼロベースで見直して財源を捻出したうえで、市場の信認を念頭に置きながら当初予算と補正予算を通じた国債発行額を年間ベースで確定させる。同氏はまた、日本は近年の補正予算依存という慣行から脱却し、今後は真に緊急性の高い施策に限定していく考えも示した。直近の補正予算には物価高対策として約3兆円が計上されてきたが、所得連動型の給付金や減税そのものが物価高対策の役割を担うことになるため、この資金の使途は見直されるという。会見に出席した記者は、給付金を含めた減税の財源として年間およそ5兆円が必要になるとの見方を示したが、同氏はこの数字について肯定も否定もしなかった。

日本版の歳出見直し、いわゆる「日本版DOGE」について、ある記者は各省庁の当初予算要求における自己点検の結果、廃止された税制優遇措置はわずか3件にとどまり、補助金についても目立った削減は見られなかったと指摘した。財務相はこの結果に異論を唱え、各省庁がこれまでに提案した廃止・縮減は、税収への影響がごくわずかなものか、そもそも実際にはほとんど利用されていない制度に限られていると述べた。財務省はこうした自己評価をそのまま受け入れるつもりはないとし、現在の要求はあくまで税制改正プロセスを通じて続く、より広範な見直しの第一段階に過ぎず、歳出の優先順位を改めて見極めていく考えを示した。

円相場については、3月に最後に見直された年金積立金管理運用独立行政法人のポートフォリオ再検討をめぐる市場の思惑が最近の急速な円高の背景にあるのではないかとの記者の質問に対し、同氏は具体的な水準についてコメントを控えた。同氏は、8月3日に米財務長官がワシントンで同時に声明を発表した日米協調介入以降、日本の対応方針に変化はなく、東京は引き続き米財務省と緊密に連絡を取り合っていると述べた。金融担当相としての立場からは、変動金利の上昇が毎月の返済額や総返済額を大きく押し上げかねないことを踏まえ、金融庁が超長期の40年・50年住宅ローンについて金融機関がリスクをどう説明しているかを注視していることにも言及した。金融庁の金融行政方針が策定中である段階での中途半端な発言は誤解を招きかねないとして、それ以上の言及は控えた。