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政策ウォッチ

政府、揚貨装具の試験荷重係数訂正と危険クレーンの使用停止措置明記を提案

国土交通省は、船舶の揚貨装具に関する試験荷重の係数を訂正し、安全上支障があると認められるクレーンを使用不能にする方法を船舶所有者に示す省令案について、12月3日まで意見を募集している

執筆:Tokyo Brief Desk2026年11月4日3分で読める
使用禁止の札が付けられたフックとシャックルのラックおよび荷重試験用ウェイトの横で、ロックアウトされた船舶のデッキクレーン。

国土交通省は、船舶の揚貨装具に関する最小試験荷重の規定の係数を訂正し、安全上支障があると認められる設備について船舶所有者が講ずべき措置を明記する省令案について意見を募集している。意見募集期間は2026年11月2日に始まり、同年12月3日に締め切られる。

試験荷重の訂正

国交省の概要資料によると、国際海事機関(IMO)は荷役用クレーンに装着する揚貨装具の最小試験荷重に係る計算式の一部について訂正を示した。日本は海上における人命の安全のための国際条約であるSOLAS条約の内容を、船舶安全法およびその関係省令を通じて適用している。今回の省令案は、船舶安全法施行規則を訂正後の基準に合わせるものだ。

省令案の新旧対照表では、単滑車以外の滑車およびフックブロックのうち、制限荷重が25トンを超え160トン以下のものの試験荷重が「制限荷重の0.933倍の荷重に27トンを加えた荷重」となる。改正前欄には0.993倍と記載されている。

安全上支障があるクレーンおよび装具に関する新規定

省令案は施行規則第59条に1項を新設する。安全上支障があると認められる揚貨装置または揚貨装具は使用してはならず、船舶所有者は所定の措置を講じなければならない。船舶所有者は、当該揚貨装置を操作できないようにし、当該揚貨装置またはその部品が意図せず移動することを防止し、使用できない揚貨装具を使用できるものと区分して保管した上で使用できない旨を標示しなければならない。

国交省は、具体的な措置を明確にすることが目的だとしている。第61条も改められ、船舶所有者がこうした設備の使用を禁止したときは、その旨を荷役設備検査記録簿に記入しておかなければならない。

漁船条約関連規定の整備

省令案の第2の部分は、漁船の安全に関するケープタウン協定に関わるものだ。国会は2022年6月に同協定の締結を承認し、2023年3月の省令でその内容が国内規則に盛り込まれた。2026年2月24日に同協定の発効要件が満たされたため、2023年の改正省令は2027年2月24日に施行される。

2023年の省令公布後に船舶安全法の関係省令がさらに5回改正されたため、今回の省令案はそれらと整合を図るよう改正前欄および改正後欄の規定を調整する。対象となる条文は、船橋からの視界、ジャイロコンパスの要件、船舶の事故および欠陥の報告、ならびに国際漁船安全証書を含む条約証書の交付、有効期間および提示に及ぶ。

スケジュールと意見提出方法

国交省は2026年12月に省令を公布・施行する予定だ。概要では日付が空欄となっており、省令案は公布の日から施行される。施行日前にした行為に対する罰則の適用は、なお従前の例による。

意見は日本語で、電子政府の総合窓口(e-Gov)、電子メール、ファクス、郵送のいずれかにより同省海事局安全政策課へ提出する必要がある。国交省は個別の意見には回答せず、提出者の氏名や名称を意見の内容とともに公表する可能性があるとしている。