セイコーエプソンは2026年9月2日、米税関・国境警備局(CBP)が同社の一部米国子会社が申請していた還付請求の審査を終え、申請額全額である1億900万ドルおよび利息の還付を承認したと発表した。長野県に本社を置くプリンター・精密機器メーカーは、元本と利息の両方を2027年3月期第2四半期(2026年9月期)に計上する見込みだとしている。
今回の請求は、国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づく関税を無効とした米連邦最高裁判所の判断に端を発する。これを受けてCBPは2026年6月29日、統合税関処理システム「CAPE」のフェーズ2を稼働させ、それに伴って急増した還付申請への対応を図った。セイコーエプソンの米国子会社は同月中に1億900万ドルの還付請求を申請し、審査は約2カ月後に終了、申請額は減額なく全額承認された。
セイコーエプソン自身が示した換算値によれば、承認された元本は約170億円に相当する。利息額は別途発生するが開示されておらず、この170億円を総受取額と捉えるべきではない。
通期業績見通しに変更はない。
セイコーエプソンによると、今回の還付が2027年3月期の連結業績見通しに与える影響は、2026年8月5日に公表したIFRS基準の第1四半期決算にすでに織り込み済みだという。したがって今回の発表は業績見通しの修正ではなく、時期と金額を確定させるものにすぎない。同社は投資家に対しあらかじめ見込みを説明しており、今回の開示はCBPが承認した金額を確定させたにとどまる。
