金融庁は4月1日から6月30日までの間、金融サービス利用者相談室に電話・ウェブ投稿・書簡合わせて1万5418件の相談を受け付けた。前四半期の1万5765件からほぼ横ばいの水準だった。この横ばいの総数の裏では内訳が変化しており、一般的な投資商品に関する苦情は154件増加して5603件となった一方、暗号資産や金融行政全般に関する相談は減少した。
その投資・暗号資産関連の相談件数の中には、同庁が詐欺的な投資勧誘に分類した1961件の報告が含まれていた。金融庁自身の内訳によると、このうち1616件は既に相談者に何らかの被害が生じていたという。これとは別に、同相談室は当四半期中、不正利用の疑いがある口座85件の情報を銀行や警察に提供した。
今四半期のカテゴリー別件数を前四半期と比較すると、相談件数の増減が見えてくる。
| カテゴリー | 2026年4-6月 | 2026年1-3月 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 預金・融資 | 4,089 | 4,226 | -137 |
| 保険商品 | 2,327 | 2,423 | -96 |
| 投資商品 | 5,603 | 5,449 | +154 |
| 消費者向け貸付 | 669 | 688 | -19 |
| 資金移動・前払式支払手段 | 182 | 157 | +25 |
| 暗号資産 | 1,374 | 1,466 | -92 |
| 一般・その他 | 1,174 | 1,356 | -182 |
| 合計 | 15,418 | 15,765 | -347 |
同相談室には、貸し手による与信引き締めや融資引き揚げに関する報告も5件寄せられた。金融庁は、この窓口を通じて集めた情報を踏まえ、2026年1月1日から3月31日にかけて金融機関22社に対しヒアリングや検証を実施したとしている。
預金・融資に関する相談は137件減少して4089件、保険商品に関する相談は96件減少して2327件となり、いずれも前四半期からの緩やかな減少傾向が続いた。同庁のチャットボットには3カ月間で9835件のアクセスがあり、1日平均108件に上った。また、金融庁の予防的な事前相談窓口には14件の相談が寄せられた。
金融庁はこれらの受付件数を、単独の政策的措置としてではなく、監督モニタリングの参考資料として四半期ごとに公表している。同庁サイトに9月11日付で掲載された発表では、案件の詳細を庁内各部局に参考情報として回付したこと以外、4~6月期に特化した新たな行政処分には言及していない。
