東証プライム上場のダイカスト・アルミ部品メーカー、アーレスティ(5852)は、今期は増収となる一方、大幅な減益になるとみている。2026年9月29日付の業績予想修正で、2027年3月期の連結売上高予想を、5月20日に示した1616億円から1808億円に引き上げた。営業利益予想は14億円から3億円に引き下げた。
| 項目 | 5月時点の予想 | 修正後予想 | 2026年3月期実績 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥161.6bn | ¥180.8bn | ¥167.09bn |
| 営業利益 | ¥1.4bn | ¥300mn | ¥3.74bn |
| 経常損益 | 8億円の黒字 | 8億円の赤字 | 28億7000万円の黒字 |
| 親会社株主に帰属する純利益 | ¥500mn | 未定 | ¥3.58bn |
増収でも利益が減る理由
アーレスティは売上高予想の上方修正の要因として、エネルギー価格と労務費の上昇に伴う価格改定、原材料価格に連動した販売価格の上昇、円安による為替換算の影響を挙げる。中国工場での一部主要顧客向け受注の減少が、これを一部相殺した。
営業利益は逆に減少する。同社は中国での受注減、北米ダイカスト事業の収益性低下、想定を上回ったアルミ地金価格の影響を理由に挙げる。経常利益は一段と落ち込み、8億円の赤字予想となる。外貨建債権債務の評価替えに伴う為替差損を営業外費用に計上したためだ。
セグメント別の予想から、負担の大きい部門が読み取れる。北米ダイカスト事業は、5月予想の4億円の黒字から15億円のセグメント赤字に転じる見通しで、売上高は569億円。アジアのダイカスト事業は、収支均衡の予想から7億円の赤字予想となり、売上高は338億円。日本のダイカスト事業は逆に、セグメント利益が4億円から15億円に増える見通しで、売上高は768億円。アルミニウム事業(5億5000万円)と完成品事業(4億5000万円)も、5月予想の利益を上回る予想だ。
上期は業績が悪化
2026年9月30日までの6カ月について、アーレスティは売上高878億円を見込む。5月予想の800億円、前年同期の820億9000万円を上回る。営業損益は12億円の赤字を見込み、5月予想の8億円の赤字から拡大する。前年同期は18億400万円の営業黒字だった。中間純損益の赤字予想は7億円から19億円に拡大し、1株当たりでは76円18銭の赤字となる。
純損益の赤字が拡大した一因は、中国工場の生産体制合理化に伴う特別退職金5億4000万円だ。下期に計上する見込みだったが、第1四半期に計上した。
未定のままの数字
アーレスティは通期の純利益と1株当たり利益を未定としている。アジアと北米のダイカスト事業の固定資産などの資産性評価を精査中で、合理的な算定が可能になり次第、速やかに公表するという。今回の発表では、資産評価の金額も精査の時期も示されていない。5月時点の予想は純利益5億円だった。
配当予想は1株当たり34円(中間10円、期末24円)で変わらない。第3四半期以降の為替レートの前提も、1ドル=155.0円、1元=22.0円、1インドルピー=1.70円で変更はない。
