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クオンタムソリューションズ、仕入先の36週間延期警告受け830万ドルのGPU取引を解消

クオンタムソリューションズは830万ドルを前払いした数日後、仕入先が供給制約により納期が約36週間に延びると伝えたことを受けてAIデータセンター向け最初の機器契約を解消、返金は現在も同社の口座への到達を待っている

執筆:Tokyo Brief Desk2026年9月18日2分で読めるクオンタムソリューションズ2338
未開封のサーバー梱包と、長いカウントダウンを示すカレンダーの横に置かれた空のデータセンターラックを描いたイラスト。GPUハードウェア注文の解消と返金待ちの状態を想起させる。

クオンタムソリューションズ(東証スタンダード:2338)は9月18日、計画するAIデータセンター(AIDC)事業に向けた最初の設備契約を解消したと投資家に開示した。契約締結からわずか11日、初回代金の送金から8日後のことだった。

同社は9月7日、GPUサーバーおよび関連機器の売買契約を締結した。これは「最新世代・高密度」のGPUコンピューティング基盤に向けた最初の投資と説明されている。9月10日には仕入先に初回代金830万ドルを支払った。同社によると、この支払い時点では供給環境が変化しているとの兆候は一切なかったという。

状況は9月15日に一変した。関東地方を拠点にAIインフラの販売・導入・サポートを手掛ける仕入先が、自社の供給元からの割り当てが縮小したため納期が約36週間まで延びる可能性があり、注文した全量が当初の条件・スケジュール通りに届かないおそれがあるとクオンタムソリューションズに伝えた。一部供給の可能性は残るものの、この時点では正確な数量も確定した納期も定まっておらず、GPUサーバー自体の価格もメモリーなど部材コストの変動により変更の可能性が残っていた。

契約から解消まで11日間
日付・数値はクオンタムソリューションズの開示に基づく。返金は9月18日の開示時点で受領が確認されていなかった。
日付出来事
2026年9月7日クオンタムソリューションズ、GPUサーバーおよび関連機器の売買契約を締結
2026年9月10日同社が仕入先に初回代金830万ドルを支払い
2026年9月15日仕入先が供給縮小と約36週間の納期を開示
2026年9月15日~17日両者が数量・納期・価格の見直しを協議
2026年9月17日両者が契約解消の暫定合意に達し、仕入先の社内承認待ちに
2026年9月18日最終合意を確認、契約解消と全額返金に合意
2026年9月25日(予定)830万ドルの返金がクオンタムソリューションズの口座に到達する予定

クオンタムソリューションズと仕入先は9月15日から17日にかけて、数量や納期などの条件見直しについて協議した。これらの数値がいずれも確定せず価格も変動し続けていることを踏まえ、同社は830万ドルを仕入先に預けたままにしておくのは適切でないと判断した。両者は契約を解消し全額を返金するとの合意に達したが、仕入先側の社内承認が必要な状態だった。この承認は9月18日に得られ、契約解消と返金が確定した。開示時点では返金はまだ同社の口座に到達しておらず、同社は9月25日までに830万ドルが返還される見込みとしている。

クオンタムソリューションズは、AIDC事業およびGPUコンピューティング基盤への取り組み方針に変更はないとしており、より良い条件が得られれば同じ仕入先との取引再開も排除していないという。同社の取締役会は、新たな前払いを行う前に、今回契約を解消した仕入先を含む複数の候補先から数量・納期・製品構成・価格の提示を受けるよう経営陣に指示した。

今回の一連の経緯により、2026年11月頃に大阪のデータセンターへ機器を納入・設置するという当初計画は見直しの対象となっている。クオンタムソリューションズは、2027年2月期の連結業績への影響の有無および内容について、現在も精査を続けている。