本文へ移動

金融プロフェッショナル向けに、日本の市場・ビジネス情報を平日夕方に配信。

無料登録
Tokyo BriefTokyo Brief 日本語版日本のビジネスニュースを、夕方に総まとめ。

記事

ラサールロジポート、倉庫売却で分配金予想3割上乗せ

ラサールロジポート投資法人は、今月から2027年9月にかけて決済される4棟の物流施設の売却を発表し、同日、来年2月までの分配金予想を3割引き上げて1口当たり4,282円とした。背景には売却益と、投資口数を約160万口まで減らす自己投資口買付けがある。

執筆:Tokyo Brief Desk2026年9月18日3分で読めるラサールロジポート投資法人3466
物流倉庫の荷降ろしドックを描いたイラスト。建物の一部は所有者の変更を示すためアウトラインで描かれており、手前には配当額を示す上昇するバーチャートがある。

ラサールロジポート投資法人(3466)は9月18日、東京証券取引所に対し、今月から2027年9月にかけて段階的に4棟の倉庫を売却すると発表した。同日、来年2月までの6カ月間の分配金予想を3割上方修正した。

同投資法人は、千葉県柏市の倉庫を単独で売却する。売却予定価格は110.2億円で、帳簿価額88.9億円に対し、譲渡益は21.2億円を見込む。同社は、単独テナントが退去した後の将来的な収益リスクに対応するための売却だと説明した。別途、愛知県犬山市の物流センターと大阪府堺市の倉庫2棟からなる3物件パッケージは、非公開の単独の国内買主に一括で売却される。売却価格は合計185.7億円、帳簿価額は合計150.4億円で、譲渡益は合計35.2億円と見積もられている。買主が個別開示に同意しなかったため、パッケージ内の3物件それぞれの個別価格は開示されていない。

売却予定物件
価格および帳簿価額は百万円単位で、表示のため四捨五入している。3物件パッケージは、買主が個別開示に同意しなかったため、合計額のみが開示されている。
資産売却予定価格帳簿価額譲渡益(見込み)譲渡日
千葉県柏市の倉庫¥11.02bn¥8.89bn¥2.12bn2026年12月18日
3物件パッケージ:愛知県犬山市の物流センターおよび大阪府堺市の倉庫2棟185.7億円(合計)150.4億円(合計)35.2億円(合計)2026年9月30日/2027年5月31日/2027年9月30日

決済は4つの日程に分かれている。犬山物件は2026年9月30日、柏物件は2026年12月18日に決済され、堺の2物件は2027年5月31日と2027年9月30日にそれぞれ決済される。柏物件の買主は、ラサールロジポートの資産運用会社の親会社と別途の資産運用契約を結んでいるため、資産運用会社の利益相反規程上の利害関係者に該当する。同投資法人は、この売却について社内の利害関係者取引審査を通じて承認したとしている。4件すべての売却による売却収入は、投資主への分配金、自己投資口の買付け、間接投資に充てられる予定であり、そのうち来年2月までの期間中に得られる約121億円が当該買付けの一部の資金となる。

同日提出された業績予想の修正は、この資産売却が将来だけでなく今の投資主にとっても重要である理由を示している。2027年2月までの6カ月間の営業収益予想は19.2%増の132.0億円、経常利益予想は31.0%増の64.2億円、利益超過分配を含む1口当たり分配金予想は33.4%増の4,282円となる。

2027年2月期の修正予想
数値は2026年9月18日に開示された非連結の予想であり、増減率は同社の公表値に基づく。
項目修正前予想修正後予想増減率
営業収益¥11.08bn¥13.20bn+19.2%
営業利益¥5.85bn¥7.42bn+26.9%
経常利益¥4.90bn¥6.42bn+31.0%
純利益¥4.90bn¥6.42bn+31.0%
1口当たり分配金(利益超過分配金含む)¥3,210¥4,282+33.4%
1口当たり分配金(利益超過分配金除く)¥2,952¥4,019+36.1%
1口当たり利益超過分配金¥258¥263+1.9%

経営陣は、この増加を2つの要因によるものとしている。1つは、2027年2月より前に決済される物件(犬山および柏)から期間内に計上する見込みの23.0億円の譲渡益、もう1つは、同日発表された買付けおよび消却後の想定投資口数の減少(159万8,112口)である。同投資法人の前提には、平均稼働率98.8%、有利子負債1,710.2億円に対するLTV(負債比率)約47.2%も含まれている。同社は、2026年8月期までの別の期間の予想については変更していない。

これらの数値には、同投資法人自身による留保事項が付されている。譲渡益の数値は発表日時点で算出されたものであり、各決済までの間に変動する可能性がある。また、この予想は、期日を迎える債務の全額借り換えと、賃貸状況や金利にさらなる混乱が生じないことを前提としている。4物件のうち3物件の買主の氏名・名称は、取引相手先の要請により非公開となっている。