日本の送電監視機関は、北海道における小規模だが示唆に富む出力制御命令を承認し、送電事業者の北海道電力ネットワークが7月の休日5日間、単一の混雑送電線において太陽光・風力発電事業者の出力を抑制する以外に選択肢がなかったことを確認した。
電力広域的運営推進機関(OCCTO)は9月9日に検証結果を公表し、7月5日、12日、19日、20日、26日の各日、66kV富川線において1日4時間(10時から14時まで)の出力制御が行われたことを記録した。北海道の地域送電混雑を管理する現行の暫定措置では、出力抑制量が月ごとに平日・土曜日・休日別に算出されており、7月の休日分の抑制量は最大1,400kWとなった。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 混雑送電線 | 66kV富川線(北海道電力ネットワーク) |
| 出力制御日 | 2026年7月5日、12日、19日、20日、26日(日曜日・祝日) |
| 出力制御時間帯 | 毎日10時から14時まで |
| 最大出力制御量 | 1,400kW(0.14万kW) |
| 検証の法的根拠 | OCCTO業務規程第180条第2項 |
| OCCTOの判断 | 両検証条件とも妥当と判断 |
OCCTOの業務規程第180条第2項に基づき実施された検証では、2つの点が検討された。1つは、再生可能エネルギーが出力制御を受ける前に、揚水発電の揚水運転や蓄電池の充電など、当該送電線上に調整可能な発電・蓄電設備があり、それらが負荷を吸収すべきだったかどうか。もう1つは、出力制御が最大となった時点で、送電線の予測潮流が実際に運用容量を超えていたかどうかである。OCCTOは、富川線には先に活用すべき調整可能な電源が存在しないことを確認し、5日間それぞれの出力制御ピーク時間帯において予測潮流が容量を超過していたことも確認した。両条件とも妥当と判断された。
今回の検証は、結果そのもの(問題なしという判定)よりも、恒久的な対策を待つ間、北海道がどのように送電混雑を管理しているかを示す点で意味を持つ。同地域の本格的な混雑管理システムは2027年3月期末まで稼働しない見込みであり、それまでの間、地域の送電ボトルネックは、日々の状況に応じて抑制量を調整するのではなく、月ごとに抑制量を算出し、その月のすべての休日に一律に適用する暫定措置の下で対応されている。OCCTO自身の参考資料は、この手法が他地域とは異なると指摘している。2025年3月に中部電力パワーグリッドで実施された事例では、抑制量は一律のカットではなく、系統に接続された各発電事業者の受電ピークに応じて配分されていた。
ノンファーム型接続で混雑送電線に連系する再生可能エネルギー事業者にとって、今回の事例は、調整力のバックアップを持たない単一の送電線では、休日か否かを問わず混雑が予想される日には出力制御が強いられうること、そして2027年3月期末までに恒久的なシステムが稼働するまで、同地域の抑制計算はこの暫定方式のまま続くことを改めて示すものとなった。
