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政策ウォッチ

経産省、高圧ガス認定事業者向けに樹脂シール材での一時補修を解禁へ

経産省の省令改正案は、硬化性樹脂シール材を用いた高圧ガス設備の一時補修を認定高度保安実施者に限り認める内容で、2026年11月25日まで意見を公募している

執筆:Tokyo Brief Desk2026年10月29日3分で読める
接合部に樹脂製のシーリングバンドが巻かれ、圧力計と無記入の点検札が付いたガスプラントの配管フランジ。

経済産業省は、高度な保安体制を有する認定事業者に限り、高圧ガスプラントにおける設備の一時補修方法を拡大する方針だ。高圧ガス保安法に基づく4省令の改正案について、2026年10月27日から11月25日までパブリックコメント(意見公募)を実施している。

樹脂シール材による一時補修

従来、高圧ガス設備の補修は部品の取り替えや溶接に限られていた。改正案では、硬化性樹脂などのシール材を用いる一時的な補修方法を追加する。経産省によると、補修後の管理能力が重要となるため、この工法を適用できるのは高度な保安体制を有する「認定高度保安実施者」に限定する。

省令案では、高圧ガスの噴出や漏えいを防ぐための補修であり、経済産業大臣が一時的で軽微な補修と認めた場合、これを軽微な変更の工事と位置付ける。軽微な変更であれば、大規模な変更工事で求められる許可は不要となる。また、定置式製造設備における耐圧、気密、強度、材料の技術基準にも、大臣が認めた措置を追加する。

附則では、従来の認定完成検査実施者制度および認定保安検査実施者制度の適用を受けている事業者にも、新たな補修規定を適用する経過措置を設ける。期間は、改正法附則第1条第4号の施行日から3年6カ月が経過する日まで。経産省によると、これは旧認定制度の認定が失効する時期に合わせた措置という。

経由手続きの廃止と撤去工事規定の明確化

このほか、手続き面でも2点の改正を行う。現在、認定高度保安実施者による認定申請や変更届、承継届は、事業所の所在地を管轄する産業保安監督部長を経由して経済産業大臣に提出することになっている。改正案ではこの経由規定を削除し、大臣への直接提出に改める。経産省は、手続きの合理化と事務負担の軽減が目的だとしている。

高圧ガス設備の撤去工事に関する規定も見直す。第一種製造者が行う撤去工事は、許可を要しない軽微な変更の工事とされている。一方、経産省によると、認定高度保安実施者が処理能力の変更を伴わない撤去工事を行う場合、許可の要否が明確ではなかった。改正案では、製造施設の機能に支障を及ぼすおそれのない撤去工事について、認定を受けた製造施設での処理能力の変更を伴わない限り、許可が不要であることを明確にする。この改正は液化石油ガス保安規則、一般高圧ガス保安規則、コンビナート等保安規則が対象で、冷凍保安規則は対象外となる。

対象省令と今後の日程

改正対象は、冷凍保安規則、液化石油ガス保安規則、一般高圧ガス保安規則、コンビナート等保安規則の4省令。高圧ガス保安法は、災害事故を未然に防止するため、圧力1メガパスカル以上の圧縮ガスなどを含む高圧ガスの製造、貯蔵、販売、移動を規制している。

意見は日本語で作成し、2026年11月25日必着で、電子政府の総合窓口「e-Gov」、郵送、または電子メールにより経産省高圧ガス保安室へ提出する。同省によると、寄せられた意見は最終決定の参考とするが、個別の回答は行わない。また、提出された意見は氏名や連絡先を除き公表される可能性がある。

経産省のスケジュールでは、公布・施行は2026年12月中旬を予定している。省令案自体の施行期日は空欄となっている。