総務省は、5.8GHz帯を使用するドローン用実験試験局の使用可能期間を1年延長する案を示した。改正案では、使用可能期間を従来の2027年3月31日までから2028年3月31日までに改める。
改正案の内容
改正案は、電波法施行規則第7条第5号に基づき「特定実験試験局」として使用可能な周波数の範囲や条件を定めた2026年総務省告示第43号を改正するもの。現行の期間満了の翌日にあたる2027年4月1日に施行する予定だ。
出力の上限に変更はない。総務省の表によると、5755MHzから5795MHzまでは全国で等価等方輻射電力1W以下。5795MHzから5815MHzまでは全国で25mW以下、神奈川県の横須賀リサーチパークおよびその上空でも25mW以下となっている。
| 周波数帯 | 使用可能地域 | 出力上限 | 現行の期限 | 改正案の期限 |
|---|---|---|---|---|
| 5755MHzから5795MHzまで | 全国 | 1W以下 | 2027年3月31日 | 2028年3月31日 |
| 5755MHzから5795MHzまで | 横須賀リサーチパークおよびその上空 | 25mW以下 | 2027年3月31日 | 2028年3月31日 |
| 5795MHzから5815MHzまで | 全国 | 25mW以下 | 2027年3月31日 | 2028年3月31日 |
対象地域の削除と追加
改正案では、告示の一覧から5地域を削除する。内訳は茨城県の2カ所(古河市内の公園敷地と八千代町)、京都市の2カ所(北区と上京区)、および福岡ドローンパーク。削除の理由は示されていない。
一方、愛知県設楽町の設楽ダム社会実験エリアと、佐賀市内の飛行場の2地域を新たに追加する。改正案ではそれぞれ経緯度で範囲が定められている。
5.8GHz帯の扱いに慎重を期す理由
総務省によると、5.8GHz帯を使用するドローン用無線局は欧米で広く普及しており、日本でも国際協調を図りつつ周波数割当てを行うことが求められている。一方、同帯域は自動料金収受システム(ETC)などにも一部使われているため、同省はETC等の無線局との周波数共用条件を踏まえて実験運用の枠組みを整えてきた。
この制度は2024年11月、2024年告示第352号により始まった。その後、2026年告示第43号で使用可能期間を延長し、使用可能地域を追加した。同省は2026年7月11日から8月10日にかけ、実験試験局による実験運用を希望するエリアのニーズ調査を実施。調査結果によると、2者から提案があり、いずれもETC等の無線局との共用が可能で、告示に追加できる地域とされた。
意見の提出方法
行政手続法に基づく意見募集期間は、2026年10月24日から11月24日まで。意見は期限必着(郵送は締切日の消印有効)で、日本語での記入が必要となる。提出先は総務省電波政策課で、e-Gov、電子メール、郵送のいずれかで受け付ける。意見が1000字を超える場合は要旨の添付が必要。同省は意見に対する個別の回答はしないとしている。
